UFO/orb が放つ「周囲を照らさない光」の謎を解く
履歴
(2023-05-22) 追加。 (2023-05-12) 作成。UFO/orb が放つ「周囲を照らさない光」の謎を解く (途中 1) (2023-05-12)(2023-05-12 begin)
前置き
UFO (特に orb)が放つ「周囲を照らさない謎の光」について過去記事では何度も取り上げてきた(*1)。
これまでは光の波長帯域の特性によるのではないか…とか強引に推測してきた(*2)が、やはり無理があった。そのような苦し紛れの説明では自分でも納得しえない。
これらの謎の光は、なぜ周囲を照らさないのか? これが長らく気になっていたがようやく、本日になってその正体に思い当たった。だが、正直なところ、なぜこんな簡単な事にすぐに気づかなかったのか、自分の鈍さを呪う気分のほうが、気づいた嬉しさを上回る。
(*1)
UFO/orb が放つ「周囲を照らさない光」の具体例。
He said, "All of a sudden, like a, all of a sudden out of nowhere, like a huge flash from a camera emanating from the starboard bow sea level upward was a huge flash of red glowing light which lit up our entire ship. It only lit up our ship, not the surrounding ocean, just our ship." So that's what it looked like. The ship lights up and then after just a few seconds, So that's what it looked like. (00:41:04) 彼は、「突然、まるで、どこからともなく、右舷船首の海面から上に向かってカメラの巨大なフラッシュが発せられたように、赤く光る巨大なフラッシュが私たちの船全体を照らし出したのです」と言いました。その光は私たちの船だけを照らし、周囲の海は照らさず、私たちの船だけを照らしたのです。つまり、そういうことだったんですね。船は光り、そしてほんの数秒後、So that's what it looked like. (00:41:04) ref: Richard Dolan : 1991-12-16, USS Kirk が遭遇した奇妙な特性の光を放つ UFO → この UFO の正体は… (途中1) (2023-05-12)
他にも
謎の orb を何十年にも渡って一家が何度も目撃。同じ謎の浮遊物体の形状が人により異なって見えた (2022-02-17)
や
【編】周囲を照らさない orb/光 の謎 (途中1) (2022-02-09)
や
…
といった事例が挙げられる。
(*2)
自分でも納得しえない苦し紛れの説明の具体例が下の折り畳み部分。この問題をどういう経緯で考えていたという忘備録としての意味しかないので折り畳んでいる。
▼展開
- orb の奇妙な見え方は、下の過去記事 【編】周囲を照らさない orb/光 の謎 (途中1) (2022-02-09) でも取り上げた。 - orb の光の主たる発光波長が肉眼のレンズ機能に合致しないのがボケの原因だと思える。つまり肉眼では焦点が合わせにくい波長なのだろう。 - この orb が周囲を照らさないのは orb の放射光の波長が周囲の物体表面でほぼ全て吸収され、反射が微量なためだろう。 - 『日本の海の幽霊・妖怪』で…と記載されているが、六文銭や着物の袖からのぞくと見分けることができるのはたぶん… ・目の焦点が硬貨や袖といった眼の近くになるため、より凸レンズ効果が高くなり orb が見えやすくなる(=他の光源の見え方とは、眼球での焦点を合わせるための感覚が大きく異なる)のだろう。 ref: "Project Unity" Jay : CE-5 召喚による orb 出現・目撃体験を詳しく証言(途中1) (2022-03-16)26頁 関山守彌、『日本の海の幽霊・妖怪』、中央公論新社、2005-06
「周囲を照らさない謎の光」の正体
これらの謎の光は、なぜ周囲を照らさないのか、なぜ水面で反射しないのか? それは、この光の発光メカニズム(とりわけ偏光特性)が関係している。ここまで言えば、あとの説明(最後の結論は自然現象に行き着く)は不要だろうが、行きがかり上、説明すると…
… …
おまけ 1:なぜ水面で反射しないのか?
下の動画は、偏光グラスを通して見た時、太陽光の水面での反射が抑えられる…というものだが、発光する光源自体が偏光していても同じ結果が得られる。
おまけ 2:偏光サングラスが反射光をカットする理由
偏光サングラスが反射光をカットする理由 電磁波の進む方向をZ軸で取ったとき、電場がX軸方向だけに、磁場はY軸方向のみに振動しているといったように、一つの方向にしか振動していない光は、「偏光」とよばれる。一方、太陽光や蛍光灯の光など、通常の光は、様々な振動方向の光が均等に混ざっている。通常の光も「偏光板」に通すと偏光する。偏光板とは、透過させる光の振動方向が決まっている工学材料で、透過させる光の振動方向が直行するように2枚の偏光板を重ねると、すべての光が遮断される。光が金属以外の物体の表面で反射するとき、反射光は、反射面に平行に振動する偏光がほとんどになる。釣りやスキーに使われる「偏光サングラス」は、偏光板を使ってこの反射光だけをカットする。これは、水面や雪面からの反射光をカットするが、それに直行する振動方向の光はとおすため、水面下の魚などは見ることができる構造になっている。 水面で反射した光が偏光する仕組みは、次のようなものである。水の分子の中の電子は、入射してきた光を吸収すると、その振動方向にゆすられる。そして、自らの振動方向と同じ方向に振動する光を再放出する。振動する分子は横方向には多くの光を放出するが、縦方向には放出しない。電磁波は、振動方向に対して横方向に多く発生する。水面の方向に振動する電子は、反射方向に光を放出できるが、縦方向に振動する電子は、放射方向には放出できないために、反射光は、水面方向に振動する光がほとんどになる。 ref: https://optipedia.info/opt/hikari/pol-glass/
(2023-05-12 end)
(2023-05-22 begin)
「周囲を照らさない謎の光」の正体
これらの謎の光は、なぜ周囲を照らさないのか、なぜ水面で反射しないのか? それは、この光の発光メカニズム(とりわけ偏光特性)が関係している。ここまで言えば、あとの説明(最後の結論は自然現象に行き着く)は不要だろうが、行きがかり上、説明すると…
・(a) 問題の orb が放っていた「周囲を照らさない光」は垂直偏光の成分が支配的だった。
・(b) 水面での反射光は、水平偏光が支配的となる。
・(c) よって、orb の垂直偏光した光の水面から反射はごく僅かとなる。
つまり、水面での反射が偏光フィルターの役割を果たした。なお、細かなことを言えば、一般に光の反射による偏波については光を反射させる物質のみならず、入射角にも依存する(*1)。
(*1)
詳しくはフレネルの公式を参照。ref: フレネルの式 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%81%AE%E5%BC%8F
なぜ、orb の光は垂直偏光が支配的なのか?
(観測データが皆無なので――Bing AI でも ChatGPT-4 でも該当する英文文献が見つからないと答えてきた――)憶測になるが、 orb の発する光の電界方向が、現場の EMF 異常の電界方向と同じ垂直方向になっているのではないか。つまり、電界が垂直方向で磁界が水平方向になっている筈。Jay Anderson が目撃した orb が屋根を照らさなかった理由
(屋根などの)塗装面での光の反射における偏光特性の具体的データがネット検索でも見つからないので憶測になるが、屋根の塗装面に入射した光の反射特性は水面でのそれに類似するのではないか。 つまり、屋根の塗装面でも塗装面の面に水平な偏光が支配的となるのだろう。それゆえ、垂直偏光した orb の光は屋根の塗装面ではほとんど反射しない。 さらに川のすぐ上を浮遊する orb の目撃事例を過去記事で取り上げた記憶があるが、その場合も水面には全く orb が映っていなかったと証言している。これも同じ機序。orb が海面を照らさないのに、軍艦を照らした理由
これは説明するまでもないと思うが、 …
『日本の海の幽霊・妖怪』の orb の場合
この場合は次のような機序なのではないか。 …
(2023-05-22 end)
初出
UFO/orb が放つ「周囲を照らさない光」の謎を解く (途中 2) (2023-05-22)