Etzel Cardeña, PhD : 超心理学の実験的証拠を取り巻く状況
前置き
ゲストの Etzel Cardeña, PhD と、聞き手の Jeffrey Mishlove, PhD の対話動画を AI(NotebookLM plus) で整理した。
個々の実験的証拠に関する言及はなく、そういった実験結果に対する心理学界の主流派の非科学的な反応を主題にしている。
Etzel Cardeña は「超心理学の実験的証拠」の弱さ(=統計的手法でようやく有意差が検出できるレベル)を超心理学者として率直に認めている点が注目に値する。
超心理学の実験的証拠の現状
ゲストである Etzel Cardeña 博士と、聞き手の Jeffrey Mishlove 博士との対話であるこのソースは、超心理学の実験的証拠とそれを取り巻く議論に焦点を当てています。Cardeña 博士は、1000件以上の実験と多様なパラダイムを網羅した自身の研究に基づき、超心理現象に関するデータが他の心理学分野のデータと同程度に信頼性がある可能性を指摘しています。また、科学界における超心理 学への抵抗について、特に懐疑的な学者たちの姿勢や、一部の人が専門外の分野について権威的に語ることの問題点に言及しています。さらに、過度に単純化された考え方や、懐疑派と支持派の双方に見られる教条主義的な態度についても批判し、超心理現象は存在するが、その性質は複雑で容易にコントロールできないものであるという見解を示しています。
情報源:動画(31:52)
Experimental Evidence for Parapsychological Phenomena with Etzel Cardeña (4K Reboot)
www.youtube.com/watch?v=n1F9kHYK0nM
この資料は、ジェフリー・ミシュラブ博士がエッツェル・カルデニャ博士と行った対話の抜粋を基に、超心理学の実験的証拠に関する主要 なテーマと重要なアイデアをレビューするものです。カルデニャ博士はルンド大学の心理学教授であり、「ジャーナル・オブ・パラサイコロジー」の編集者、そしてアメリカ心理学会の旗艦誌「アメリカン・サイコロジスト」に超心理学の実験的証拠を好意的にレビューする論文を発表した人物です。
主要なテーマと重要なアイデア
1. 超心理学の実験的証拠の存在と規模:
- カルデニャ博士は、超心理学における実験の総数は1000件を優に超え、量子力学的乱数発生器からリモートビューイングまで、10数種類の実験パラダイムが存在すると述べています。
- これらの実験はすべて、同じ方向性を指し示す一貫した証拠を提供していると強調しています。
- 彼は、個々の研究が再現できないという理由だけで超心理学を否定するのは間違いであり、他の分野、例えばマインドフルネスがコルチゾールレベルを低下させる効果に関するメタ分析でも、一部の研究は効果を示さないものの、全体としては小さな効果が認められることと同様であると説明しています。(0:03:29) - (0:04:04)
2. 心理学における予測可能性の限界と比較:
- カルデニャ博士は、単純な知覚現象のようなごく一部を除き、心理学においてはハードサイエンスのような高い予測可能性は期待できないと指摘します。感情を持つ存在を扱う場合、多くの変数が相互に影響し合い、実験者自身との相互作用も発生するため、より「混沌」とし、予測が困難になるからです。(0:04:04) - (0:04:31)
- 行動分析、暴力的な行動の予測、人物の反応など、より複雑なテーマを扱う性格心理学、社会心理学、臨床心理学といった分野の結果は、超心理学のデータと比較可能であると述べています。(0:06:13) - (0:06:44)
- アメリカ統計協会の元会長である統計学者のジェシカ・ウッツ氏が、アスピリンが心疾患を軽減するデータよりも、超感覚的知覚のデータの方が強いと主張していることに触れ、超心理学的な現象は他の多くの薬の効果と同程度の効果量と予測可能性を持つ可能性があると述べています。(0:06:44) - (0:07:13)
3. 超心理学に対する抵抗とサイクルの存在:
- 超心理学に関するデータが何十年、実際には100年以上にわたって蓄積されているにもかかわらず、その受け入れに対する抵抗は比較的高いままであると認識しています。(0:07:13) - (0:08:10)
- 彼は、歴史を振り返ると、超心理学への受け入れは周期的であり、ラインの時代(20世紀半ば)には比較的受け入れられていたものの、80年代や90年代には不遇の時代となり、現在はおそらくカーブが上向いているかもしれないと考えています。(0:08:10) - (0:08:49)
4. 懐疑的な見方への理解と批判:
- カルデニャ博士は、懐疑的な見方にも理解できる側面があることを認めています。心理学者は、クレバー・ハンスのような事例から、特別な能力に見えるものが実際には微妙な非言語的行動によるものであることを知っており、他の様々な説明を検討する前に超心理学的な現象を仮定することに慎重であるのは理にかなっていると述べています。(0:08:49) - (0:10:01)
- しかし、「例外的な主張には例外的な証拠が必要だ」というフレーズが、本来はドグマティックに反対するのではなく、合理的な超心理学を擁護するためにマルセロ・トゥルッツィによって作られたものであると指摘し、これを理由に超心理学を頭ごなしに否定することはできないと反論します。(0:10:01) - (0:10:47)
- 彼は、トゥルッツィやウィリアム・ジェームズが、合理的な代替説明を排除した後に初めて超心理学的な現象を検討すべきだと主張 していたことを挙げ、真の懐疑主義とは先入観なくデータを見ることであると強調しています。(0:10:47) - (0:11:38)
5. 心理学者における「盲点」と傲慢さ:
- カルデニャ博士は、心理学者は人間の誤りや愚かさについて非常に知識が豊富である一方で、自分自身の「盲点」や偏見に気づきにくい傾向があると批判しています。(0:11:38) - (0:12:25)
- 彼は、批判的思考を教えるという触れ込みの書籍が、超心理学に関する章では自分たちが提示した原則を全く守らず、単に偏見に基づいて超心理学を「非合理的」として無視している例を挙げ、これを心理学者の「巨大な仮面」と表現しています。(0:12:25) - (0:13:21)
- さらに、アカデミア、特に心理学者には他の職業にはあまり見られない「傲慢さ」があると感じています。これは、自分の専門外の分野であっても、読んでもいないことについてさえ、自分が他の人よりも賢いという感覚に基づいていると分析しています。(0:13:21) - (0:14:57)