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John Dee の魔術 : Heptarchia Mystica（ヘプタルキア・ミスティカ）の解説

· 131 min read

前置き​

John Dee の魔術については過去記事でも取り上げたが、今回は Heptarchia Mystica について詳しく解説した動画を AI で整理した。

概要​

AI

ジョン・ディーとヘプタルキア・ミスティカの謎

この動画の転写は、‌‌ジョン・ディー‌‌の初期のヘプタルキア・ミスティカの魔法体系を包括的に解説しています。

‌‌ディーの人生の背景‌‌、彼の広範な蔵書、そして彼が天使との交信のために‌‌エドワード・ケリー‌‌を媒介者としてどのように用いたかが詳述されています。ヘプタルキア・ミスティカの主な啓示、すなわち‌‌宇宙の霊的構造‌‌と、魔術師が神聖な世界と再接続するための‌‌儀式的な道具‌‌に焦点が当てられています。

さらに、‌‌真理の神の印章‌‌、ラメン、聖なるテーブル、創造の香、黄金の指輪といった‌‌主要な魔術的器具‌‌の複雑な生成方法と象徴性が説明されています。

目次​

  1. 前置き
  2. 概要
  3. 詳細
    1. 1. ジョン・ディーとヘプタルキア・ミスティカの背景
    2. 2. ヘプタルキア・ミスティカの主な要素
    3. 3. ヘプタルキア・ミスティカの重要性
    4. 4. 資料と研究の課題
  4. Heptarchia Mystica（ヘプタルキア・ミスティカ）の概要
  5. 背景
  6. 主要な啓示
  7. 構造と要素
  8. 目的と実践
  9. 意義
  10. 時系列
  11. 主要関係者
  12. 情報源
    1. 動画概要欄
  13. 文字起こし

詳細​

AI

ブリーフィングドキュメント：ジョン・ディーのヘプタルキア・ミスティカ

1. ジョン・ディーとヘプタルキア・ミスティカの背景​

  • ジョン・ディーの経歴と知識: 1580年代初頭までに、ジョン・ディーは著名な数学者、占星術師、ギリシャ語教師、暗号解読者、地図製作者として名を馳せていた。「エキゾチックなものから深遠な秘教まで、様々なトピックを学び、教えていた」。ヘブライ語でカバラの初歩を学び、錬金術に関する膨大な書物を収集し、1564年にはブライアン・ヴィッカーズが「英国人によって出版された中で最も難解な本」と評した『モノス・ヒエログリフィカ』を出版した。彼の蔵書は当時イングランドで最大規模を誇り、最近解散された修道院から略奪された科学機器や古書が溢れていた。
  • 「より根本的な真実」の探求: 50代半ばに差し掛かる頃、ディーは「より根本的な真実」を求めて「自分自身の世界を超えた世界、天使の世界」を覗き込み始めた。これは「ルーツまで遡る」という文字通りの意味での「根本的」なものであり、ルネサンス期のエソテリシズムの典型であった。彼は「真実の全体に直接アクセスすること」を望み、その真実の源、すなわち神聖な領域へと向かうことを論理的な手段と考えた。
  • ヘプタルキア・ミスティカの概要: 1582年3月から同年11月、および1583年4月にかけて、ディーと彼のスクライアーであるエドワード・ケリーは、天使たちから「ヘプタルキア・ミスティカ（神秘の七重支配）」として知られる、全く新しい天使的な惑星魔術体系の基礎となるビジョンを受け取った。この体系は、魔術師を「罪深い荒廃に陥った神聖な天上界と和解させ、尊厳を与える」ための魔術的聖堂の建設計画を明らかにした。それは「伝統的なソロモン的グリモワール様式の魔術」に回帰しつつも、「中世およびルネサンスの魔術のほぼ全ての形態」を「壮大な統一システム」として統合するものであった。

2. ヘプタルキア・ミスティカの主な要素​

2.1 スクライアーと天使との接触​

  • エドワード・ケリーの役割: ディーはスクライアー（霊媒）を通じて天使と接触した。中でも錬金術師、公証人、詐欺師であったエドワード・ケリー（別名エドワード・タルボット）とのセッションが最もよく保存され、劇的であった。ケリーはディーにとって「神聖な世界との接触のための導管」となった。
  • 初期の啓示: 最初のセッションでは主に『ソイガの書』に関する質問が中心であったが、天使ウリエルとミカエルはすぐに、「魔術師を罪深い地上的な状態を超えて純粋な状態に高め、神聖な領域と適切に接触できるようにする手段」として、一連の儀式用具と魔術的な家具を明らかにし始めた。

2.2 宇宙論と天使の階層​

  • 精神的宇宙論の啓示: ヘプタルキア・ミスティカの第一の啓示は、「最高の天使的実体から私たちの領域に最も近い、あらゆる特定の時間の支配を持つ奉仕の天使まで」の宇宙の精神的宇宙論である。これは「精神的メカニズム、宇宙の精神的かつ効率的な因果関係が明らかにされる精神的な存在の連鎖」を構成する。
  • 新たな天使の存在: このヘプタルキアの生態系の啓示は、「ほとんどの霊が魔術の歴史や秘教的な宗教文献に記録されていない」点で革新的である。これにより、この体系は「古代の失われた知識の回復」を主張し、人間が「神聖な世界がどのように構築されているかの真実を知り、和解し尊厳を与えられ、神聖な世界と再びより完全に繋がることができる」ようにするとされた。
  • 7とBのパターン: このシステムは「数字の7と文字Bのフラクタルのように、神聖な領域の高さからその日の特定の時間の天使、そして世界に存在する惑星の対応関係まで、何度も何度も繰り返され、入れ子になっている」と説明される。

2.3 儀式用具と実践​

  • 「失われた純粋さ」の回復: ヘプタルキアの啓示の第二の側面は、「魔術師が失われた純粋な状態を達成できる一種の寺院を建設するための儀式用具、物品、宝飾品、家具」を含んでいる。目的は「神との和解と魔術師の尊厳化」であり、これにより「精神世界との接触が可能になり、維持される」のである。
  • 魔術の統合: このシステムは、「ソロモン的、グリモワール的、カバラ的、ルネサンスの魔術の伝統」を「壮大な統一された魔術の理論と実践」として統合している。
  • 神の真実の印（Sigillium Dei Aemeth）: 「エノク魔術の最も象徴的なシンボル」であり、天使によって全く新しく明らかにされた神聖な印である。これは、40の文字と数字の組み合わせが外周を形成し、そこから「Galethog」という神の最高位の御名が導き出される。内側の七角形には、土星のZathkiel、木星のZadkielなどの「惑星の天使」の名前が7x7のグリッドで配置される。さらに別の7x7のグリッドから、「光の娘たち（Daughters of Light）」、「光の息子たち（Sons of Light）」、「光の娘たちの娘たち」、「光の息子たちの息子たち」といった「光の家族のヘプタルキアの天使たち」が生成される。
  • この印の生成方法は非常に複雑で、「40の文字-数字の組み合わせが印の外周を形成し」、「これらの文字と数字の組み合わせの円を組み合わせ錠のように使用し、様々なシステム開始点から回転させることで神の名前が明らかになる」という。
  • この印は純粋な蜜蝋で5つ作成され、メインの1つは厚さ約1インチ、円周約9インチ。他の4つは、大いなる実践の机（Holy Table）が置かれる箱の中に入れられる。
  • ラメン（Lamen）: 中世の儀式魔術の主役であり、「イスラエル人の大祭司の衣であるウリムとトゥミム」に遡る。ディーのラメンは、ヘプタルキアの王と王子たちの名前で構成される12x7の非対称な表から導き出される。ラメンの裏側には小さな水晶のレンズが取り付けられ、魔術師が「全地球上の神の民の状態を見る」ことを可能にし、古代イスラエルの大祭司のウリムとトゥミムの機能に類似している。これにより、「魔術師は司祭のような性格に変容する」。
  • 聖なる机（Holy Table / Instrument of Conciliation）: 「甘い木」で作られ、約3フィート四方、地面から同程度の高さに設置される。この机は、小ぶりの「神の真実の印」が入った箱の上に置かれる。別の12x7の対称的な表から文字が配置され、中央にはヘキサグラムが描かれる。この机は「イスラエル人の神殿のイメージ」を想起させ、「Ars Almudel」などの他の魔術書に登場する携帯祭壇の机に類似している。
  • 創造の香炉（Incense of Creation）: 「神の真実の印」の啓示に続いて一斉に明らかにされた7つの惑星の印または護符。精製された錫で作るか、聖なる机に直接描く。これらは印の周りに配置されるが、正確な使用方法は不明である。文字「B」またはエノク文字の「Pa」が多用されており、「カバラにおける創造行為との関連」が推測されている。
  • 黄金の指輪（Golden Ring）: 天使ミカエルによって、ソロモンが魔術的権能で悪魔を制御し神殿を築くために与えられた指輪であることが明かされた。金製の平たい四角いベゼルを持つバンドで、四隅にヘブライ語で「Pele（奇跡）」と書かれている。

2.4 スクライニングと目的​

  • 透視（Remote Viewing）: 日記によれば、システムの最も一般的な目的は「魔術師とスクライアーが創造全体における神の民の状況を見ることができる」ような一種の「神聖なスパイ活動の道具」であると示唆されている。
  • 未解明の側面: しかし、「この全てが正確に何をするためのものなのか」は「完全に神秘的」なままである。ディーとケリーが実際にこのシステムを使用した証拠は残っていない。

3. ヘプタルキア・ミスティカの重要性​

  • 魔術の統合: ヘプタルキア・ミスティカは「何世紀にもわたるグリモワールやソロモン魔術の実践を統合した」点で「信じられないほど」重要である。「中世の伝統的な精霊召喚」と、「フィチーノのようなルネサンス魔術に典型的な、魔術師の神聖な魔術による尊厳化」との間の「驚くべき、素晴らしい接点」である。
  • カバラの影響: ロイヒリンやアグリッパから伝わる「カバラ的な底流」が強く混ざり合っている。
  • 他の魔術体系との関連: 『ヘプタメロン』、『リベル・ウラトゥス』、グリモワール様式の霊的記述、アルビテルやアルスパルリナの惑星魔術、『テウルギア・ゴエティア』など、多くのグリモワール魔術の古典が、新たに輸入されたキリスト教カバラや、フィチーノやピコのような関心事と融合している。
  • エノク語の前駆体: ヘプタルキアの啓示は、その後に続く「黙示録的な天使の啓示」、特に「リベル・ロガ（Liber Loga）」や「ガボファ（Gabofol）儀式」のための前駆体として機能したと見なされている。ディーは「この黙示録的な激しさ」を持つ『リベル・ロガ』の準備に専念し、ヘプタルキアの素材とその準備は「物事を次のレベルに引き上げるのに十分であった」と考えられる。

4. 資料と研究の課題​

  • 日記の複雑性: 日記自体は「絶えず修正され、調整され、天使によって再調整され、ケリーが自分でランダムな啓示を受け、ディーの余白のメモがそれを全て修正している」ため、システムの全体像を把握することは非常に難しい。
  • 「統一されたバージョン」の欠如: 「全ての疑念を払拭し、完全に論理的に一貫したシステムを提示する合成版の啓示が存在する」という主張は否定されている。
  • 解釈の多様性: 『聖なる机』の文字の配置など、細部に関しては研究者や実践者の間で意見の相違がある。これは「実践的な問題」であり、「専門家たちが議論すべきこと」とされている。
  • 未解決の謎: 天使の生態系全体をヘプタルキアのシステムが網羅しているわけではなく、ガルヴァやナルヴァイ、マプサマといった他の重要な天使の役割は「謎」として残されている。
  • 研究への影響: この研究は、デュケットの『エノク的ヴィジョン・マジック』、アーロン・リーチの『エッセンシャル・グリモワール・マジック』、ジェームスのスローン3191の転写、ジョセフ・ピーターソンのウェブサイトとそのジョン・ディーの『五つの神秘の書』の編集など、多くの文献に影響を受けている。

Heptarchia Mystica（ヘプタルキア・ミスティカ）の概要​

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『ヘプタルキア・ミスティカ』（Heptarchia Mystica）は、ジョン・ディー（John Dee）とエドワード・ケリー（Edward Kelly）によって天使から啓示された、‌‌天使的な惑星魔術の全く新しい体系‌‌として位置づけられます。この体系は、「神秘的な七重の統治」とも呼ばれています。

以下に、ソースが示す『ヘプタルキア・ミスティカ』の概要とそのより大きな文脈における位置づけを説明します。

‌‌1. ジョン・ディーの背景と動機‌‌

  • ジョン・ディーは1580年代初頭までに、数学者、占星術師、ギリシャ語教師、暗号解読者、地図製作者として優れた才能を持っていました。彼はカバラの基礎を学び、錬金術に関する膨大な書物を集め、彼の蔵書は当時イングランドで最大でした。
  • 彼は人生をかけて数学、神秘主義、錬金術、オカルトの最も深遠な真理を探求していました。50代半ばになり、彼は「‌‌より根源的な真理‌‌」（radical truths）を求めて、自身の世界を超えた天使の世界を覗き込み始めたようです。この「根源的な」とは、文字通り「根源にまで遡る」という意味で、ルネサンス期のエソテリシズムの典型的な形式でした。
  • ディーは、真理の根源に直接アクセスし、それを創造した「神聖な領域」に到達することを望んでいました。

‌‌2. エドワード・ケリーとの共同作業‌‌

  • ディーは神聖な世界との接触のための「‌‌伝達者（conduit）‌‌」を欠いていましたが、1580年代初頭に錬金術師、公証人、詐欺師、神秘的な達人であるエドワード・ケリー（Edward Kelly）にそれを見出しました。
  • ディーはケリー以前にもバーナバス・ソール（Barnabas Saul）やバースロミュー・ヒックマン（Bartholomew Hickman）、さらには自身の息子アーサー（Arthur）といった他のスクライヤー（scryer、透視者）を使っていましたが、ケリーとのセッションが最も保存され、劇的でした。
  • セッションは当初『ソイガの書』（Book of Soiga）に関するものでしたが、天使ウリエル（Uriel）とミカエル（Michael）はすぐに、‌‌魔術師（Magus）を神聖な領域と適切に接触させるために、罪深い地上の状態を超えて純粋に高めるための儀式的な道具と魔法の家具‌‌を啓示し始めました。

‌‌3. 『ヘプタルキア・ミスティカ』の目的と構成‌‌ 『ヘプタルキア・ミスティカ』は、魔術師が神聖な世界との和解と尊厳を得ることを目的とした、包括的な魔術体系です。この体系は、‌‌伝統的なソロモン系のグリモワール様式の魔術‌‌に遡りつつも、ディーの時代の‌‌中世およびルネサンス期の魔術のほぼすべての形式を根本的に統合‌‌したものです。

  • ‌‌神聖な世界との和解と尊厳の回復‌‌: 魔術師が罪に堕ちた状態から、神聖な天界と再び和解し、尊厳を得ることを可能にします。これはルネサンス魔術の典型的な関心事です。
  • ‌‌古代の失われた知識の回復‌‌: 神聖な世界がどのように構造されているかを知り、それと完全に再接続し相互作用できるようにするための、古代の失われた知識の復元であると主張されています。
  • ‌‌宇宙論的知識と力‌‌: 宇宙のスピリチュアルな因果関係と精神的な生態系の性質を知ることで、魔術師は隠された力に影響を与えたり、宇宙の遠隔地の出来事を把握したりする計り知れない力を得ることができます。これは「‌‌神聖なスパイ活動（divine espionage）‌‌」の要素として、後のエノク魔術にも共通するテーマです。
  • ‌‌魔術的実践の統合‌‌: ソロモン系、グリモワール系、カバラ系、ルネサンス期の魔術の伝統の多くを収集し、それらを「‌‌壮大な統一された魔術の理論と実践‌‌」へと統合・復元します。これは、中世の霊的存在の召喚と、フィチーノのようなルネサンス魔術に典型的な魔術師の神聖な魔術との和解、さらにロイヒリン（Reuchlin）やアグリッパ（Agrippa）に由来するカバラ的要素を強力に混ぜ合わせたものです。

‌‌4. 『ヘプタルキア・ミスティカ』の主な啓示‌‌ 『ヘプタルキア・ミスティカ』は大きく分けて二つの啓示から構成されます。

  • ‌‌精神的な宇宙論（Spiritual Cosmology）‌‌:

    • 宇宙の最高位の天使的存在から、私たちの領域に最も近い奉仕する天使たちまで、宇宙の霊的な仕組みが明らかにされます。
    • この体系は、ほとんどの霊が魔術や外典の歴史にこれまでに記録されていない点で革新的です。
    • 構成は非常に‌‌軍事的かつ封建的‌‌であり、‌‌7つの王子、7つの王、35人の支配者、294人の奉仕する天使‌‌が含まれます。奉仕する天使たちは物理的現実の最も近い機械化に関与しています。
    • 天使マイケルによって7x7のグリッドから45の霊的な王子の名前が抽出され、それぞれが惑星の印と曜日に対応しています。ディーの時代には、金星の王と王子が主要な権威を持っていました。
    • これらの天使の名前は、複雑な暗号解読プロセス（文字の読み取り方向やシフト）を経て生成されます。

  • ‌‌儀式的な道具と魔法の家具‌‌:

    • この体系には、魔術師が失われた純粋な状態を達成できる一種の‌‌魔術的な神殿を構築するための儀式的な道具、アイテム、宝石、家具‌‌が含まれます。
    • ‌‌真理の神の印（Sigillum de Emet）‌‌:
      • エノク魔術の最も象徴的なシンボルであり、全く新しい神聖な印です。
      • 40人の天使によって、文字と数字の組み合わせが示され、それが印の外周を形成します。特定の回転と数え方によって神聖な名前（例: Galethog）が導き出されます。
      • 内部には、土星のザトキーエル、木星のザドキエルなど、‌‌惑星の天使の名前‌‌が7x7のグリッドで配置されます。
      • また、「光の家族の天使たち」（光の娘たち、光の娘たちの娘たち、光の息子たち、光の息子たちの息子たち）という体系もここから導き出されます。これらは後のエノク啓示で決定的な役割を果たすものもいます。
      • 純粋な蜜蝋で5つ作られます。
    • ‌‌ラメン（Lamen）‌‌:
      • 12x7の非対称な表から導き出され、王と王子の名前で構成されます。
      • 「肉（flesh）」「心臓（heart）」「皮膚（skin）」の3つのセクションからなるテキストが含まれます。
      • 小さな水晶のレンズが裏側に取り付けられます。
      • 古代イスラエルの大祭司の胸当て（ウリムとトゥミム）に類似し、神聖な意思を知るための手段として機能します。魔術師を「‌‌祭司のような人物‌‌」に変容させます。
    • ‌‌聖なる卓（Holy Table）‌‌:
      • 甘い木材で作られた約3フィート四方の卓で、真理の神の印を収めた箱の上に置かれます。
      • 対称的な惑星順で配置されたヘプタルキアの王と王子の名前を含む12x7の表から文字が配置されます。
      • 卓の色彩は赤、金、青で塗られていたとされますが、天使たちは色にはあまり関心がないようです。
      • 古代イスラエルの神殿のイメージを呼び起こし、アース・アルムデル（Ars Almudel）やアース・パウリナ（Ars Paulina）の「実践の卓（table of practice）」に類似しています。中央の真理の神の印とシーア・ストーン（seer stone）を支持します。
    • ‌‌創造の香（Incenses of Creation）‌‌:
      • 7つの惑星の印または護符で、精製された錫または聖なる卓に直接描かれます。
      • 真理の神の印の啓示に続いて完全に啓示されました。
      • シーア・ストーンの周りに伝統的な惑星の順序で配置されます。
      • 文字「B」（エノク語のPa）が多用されており、カバラにおける創造の概念と関連付けられるという推測があります。
    • ‌‌黄金の指輪（Golden Ring）‌‌:
      • 魔術の実践に必要であり、ソロモン王が魔術の力、特に悪魔を制御して神殿を建設するために与えられた指輪であるとされています。
      • 金の帯に平らな四角いベゼルがあり、角にヘブライ語の「ペレ（Pele）」（奇跡）という神聖な名前がラテン文字で書かれています。
    • ‌‌シーア・ストーン（Seer Stone）‌‌:
      • 直径約2インチのシンプルな水晶玉で、時には装置にセットされることもあります。
      • ジョン・ディーがイギリス博物館にある黒い黒曜石の鏡を使用したという証拠はなく、それはヘプタルキアの儀式家具には適合しません。ディーの日記には、彼が使用していたシーア・ストーンの図が描かれています。

‌‌5. 複雑さと発展性‌‌

  • 『ヘプタルキア・ミスティカ』の啓示は、1582年3月から11月、そして1583年4月に集中して行われました。
  • 日記自体が常に修正され、天使たちによって微調整されたり、ケリーによるランダムな啓示があったり、ディーによる訂正が加えられたりしています。しかし、アグリッパ（Agrippa）の影響を受けた世界観や占星術の対応関係に注意を払えば、‌‌驚くほど首尾一貫した体系‌‌です。
  • 体系は、「7」と「B」の数字と文字の‌‌フラクタル的な繰り返し‌‌を特徴とします。
  • その生成プロセスは、数字、文字、グリッド、順列、そして暗号のようなパズルを含む、‌‌複雑な暗号学的プロセス‌‌を伴います。
  • この体系には、グリッドからは導き出されないが決定的な役割を果たす「ガルヴァ（Galva）」「ナルヴァジュ（Nalvaj）」「マプサマ（Mapsama）」といった一部の霊が存在し、さらなる謎を残しています。

‌‌6. エノク魔術の基礎としての位置づけ‌‌ 『ヘプタルキア・ミスティカ』は、ジョン・ディーの魔術的実践において、後に続く「‌‌天界の言語‌‌」や「‌‌エノク語‌‌」、そして「リベル・ロガ（Liber Loga）」や「ガボフォール（Gabofol）儀式」といった‌‌黙示録的な天使の啓示の「前駆体」であり、「基礎」‌‌として位置づけられています。ソースは、『ヘプタルキア・ミスティカ』の理論と実践を理解せずに、後のエノク語の資料を真に評価することはできないと強調しています。

‌‌7. 実践と歴史的意義‌‌

  • ディーとケリーが実際にこの体系を完全に使用したかどうかは明確ではありません。しかし、ディーの個人的なグリモワールであるスローン3191（Sloan 3191）は、この体系の実践に非常に向けて作られていました。啓示の優先順位が後に『リベル・ロガ』へと移行したため、実践が十分に行われなかった可能性も指摘されています。
  • 現代のオカルティストたちは、不足している儀式の詳細を補完するための「法医学的な作業」を行っています。
  • 『ヘプタルキア・ミスティカ』体系は、その複雑さ、謎、そして何世紀にもわたるグリモワールやソロモン系の魔術を統合し、魔術の「‌‌壮大な統一理論‌‌」を形成している点で驚くべきものです。それは、中世の霊的存在の召喚という魔術の形式と、ルネサンス魔術に典型的な魔術師の神聖な魔術との和解の間の「‌‌素晴らしい接点（hinge）‌‌」として機能しています。

背景​

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ヘプタルキア・ミスティカのより大きな文脈における背景について、以下の点がソースから説明されています。

  • ‌‌ジョン・ディーの経歴と知的背景‌‌:

    • 1580年代初頭までに、ジョン・ディーは優れた数学者、占星術師、ギリシャ語の家庭教師、暗号学者、地図製作者として名を馳せていました。
    • 彼は「‌‌ファンシーな天才‌‌」と称され、大陸を旅して顕教から深遠な秘教まで幅広い分野を学び、教えていました。
    • カバラの基礎をヘブライ語で学び、錬金術に関する膨大な書物を収集しました。
    • 1564年には、ブライアン・ヴィッカーズが「英国人によって出版された中で最も難解な書物」と評した『Monas Hieroglyphica』を出版しています。
    • 英国に戻ると、彼の図書館は国内で最大規模であり、科学機器や最近解体された修道院から略奪された古代の書物が溢れていました。この図書館は、当時のヨーロッパにおいても類を見ないほどのオカルト文献の集中を誇っていました。

  • ‌‌「根本的な真理」の探求‌‌:

    • 50代半ばに差し掛かった1580年代初頭、ディーは数学、神秘主義、錬金術、オカルトにおける最も深遠な真理を探求し続けていました。
    • 彼は「‌‌根本的な真理‌‌」（文字通り「根源にまで遡る」という意味）と呼ぶものを探し始めました。これは、真理の全体性への直接的なアクセスを求めるルネサンス期のエソテリシズムのスタイルに非常に合致しています。
    • その真理の源、すなわち創造主である神の領域へと向かうことが、論理的ではあるものの、やや異端的な手段でした。
    • そのため、彼が切望した真理を達成するための手段として、スクライイング・セッション（鏡や水晶を覗き込むことでヴィジョンを得る行為）や天使との会話は、ディーにとっては不合理なものではありませんでした。

  • ‌‌エドワード・ケリーとの出会い‌‌:

    • ディーが欠いていたのは、神聖な世界との接触の「‌‌導管（コンジット）‌‌」でした。
    • 彼は1580年代初頭に錬金術師、公証人、そして詐欺師であるエドワード・ケリー（別名エドワード・タルボット）に出会いました。ケリーは神秘的な熟練者であり、ディーはこの人物にそれを見出します。
    • ディーはケリー以前にバーナバス・ソール、ケリー以降にバーソロミュー・ヒックマン、さらには自身の息子アーサーなど他のスクライヤーも雇いましたが、ケリーとのセッションが最もよく保存され、最も劇的なものでした。

  • ‌‌ヘプタルキア・ミスティカの位置づけ‌‌:

    • ヘプタルキア・ミスティカ、あるいは「神秘的な七重の支配」は、‌‌ディーと彼のスクライヤーであるエドワード・ケリーが天使と接触することで受けた最初の体系的な啓示‌‌です。
    • これは、後の「エノク魔術」として知られる天界の言葉（エノク語）やガボフォール儀式、地上のシステムなどの黙示録的な暗号解読が明らかにされる‌‌前‌‌に、完全に斬新な天使的惑星魔術の基礎を形成しました。
    • 天使たちは、1582年3月から同年11月、そして1583年4月にかけて、魔術師を神聖な天界の世界と和解させ、尊厳を与える一種の魔術的な神殿の建設計画を明らかにしました。
    • このシステムは、伝統的なソロモン系のグリモワール様式の魔術に遡りながらも、ディーの時代に支配的だった中世およびルネサンスのほぼすべての形式の魔術を‌‌根本的に統合した壮大な統一システム‌‌でした。
    • この啓示は、1583年以降に続く黙示録的な天使の啓示への‌‌前段階‌‌として位置づけられています。

  • ‌‌システムの目的と統合‌‌:

    • ヘプタルキア・ミスティカの啓示の核心は、「‌‌和解と尊厳‌‌」の概念です。魔術師は、罪深い地上の状態を超えて純粋さを取り戻し、神聖な領域と適切に接触することを可能にするための儀式的な道具や魔術的な家具が明らかにされました。
    • このシステムは、失われた古代の知識を回復し、堕落した人間が再び神聖な世界の構造を知り、神聖な世界とつながり、より完全に交流できるようにすることを目的としていました。
    • このシステムは、ソロモン系、グリモワール系、カバラ系、ルネサンス期の魔術の伝統の多くを収集し、それらを統合し、魔術の壮大な統一理論と実践へと復元したものです。この点において、それは「‌‌魔法の理論と実践における真の偉業‌‌」と評されています。

これらの背景情報は、ヘプタルキア・ミスティカが単なる魔術体系ではなく、ジョン・ディーの深遠な知的探求、当時の歴史的・宗教的文脈、そしてそれ以前の魔術的伝統の集大成として、後のエノク魔術へと続く基礎を築いたものであることを示しています。

主要な啓示​

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「ヘプタルキア・ミスティカ」のより大きな文脈における主要な啓示について、ソースは以下の点を説明しています。

「ヘプタルキア・ミスティカ」、または「神秘的な七重の支配」は、ジョン・ディーと彼のスクライヤーであるエドワード・ケリーが‌‌天使と接触することで受けた最初の体系的な啓示‌‌です。これは、後に「エノク魔術」として知られる天界の言葉（エノク語）や、ガボフォール儀式、地上のシステムなどの黙示録的な暗号解読が明らかにされる‌‌前‌‌に、完全に斬新な天使的惑星魔術の基礎を形成しました。このシステムは、1583年以降に続く黙示録的な天使の啓示への‌‌前段階‌‌として位置づけられています。

この啓示の核となる目的は、「‌‌和解と尊厳‌‌」の概念であり、魔術師が罪深い地上の状態を超えて純粋さを取り戻し、神聖な領域と適切に接触できるようにすることでした。

ヘプタルキア・ミスティカを構成する主要な啓示には、大きく分けて二つの側面があります。

  • ‌‌精神的な宇宙論の啓示‌‌:

    • 最高の天使的存在から私たちの領域に最も近い奉仕天使まで、宇宙の霊的宇宙論が明らかにされました。
    • これは、宇宙と宇宙の精神的な効率的な原因、つまり精神的な連鎖の存在が明らかにされるものです。
    • この精神的な生態系の性質を知ることで、魔術師は精神的・オカルト的な力に影響を与えたり、宇宙の遠隔地の出来事を目撃したりする計り知れない力を得るとされます。

  • ‌‌儀式的な道具と魔法の家具の啓示‌‌:

    • 魔術師が失われた純粋な状態を達成できる一種の神殿を建設するための、儀式的な道具、品目、宝飾品、家具が含まれています。
    • これは、魔術師と神との和解、そして魔術師の尊厳というルネサンス魔術の典型的な関心事であり、霊的な世界との接触を確立し、維持するためのものです。

‌‌ヘプタルキア・ミスティカの主な要素と啓示の詳細‌‌:

  1. ‌‌ヘプタルキア・システム（Heptarchic System）の構造‌‌:

    • 1582年4月29日、天使ミカエルによって7x7のグリッドの形で基本的な配列が示されました。
    • これらのグリッドから、天使ウリエルは神の下で働く45人の霊的な王と王子、そしてそれぞれの惑星の支配者の下にいる5人の統治天使の合計‌‌49人の名前‌‌を抽出する方法を指示しました。これらの名前はすべて「B」で始まります。
    • これらの天使的存在は、宇宙的な時代を通して支配権を交代させ、時間と空間がヘプタルキア・システムの壮大な時計のように機能します。
    • 各王子はさらに42人の奉仕天使を指揮し、これらは6つのグループに分かれ、昼夜の時間帯を支配します。
    • このシステムは、‌‌7人の王子、7人の王、35人の統治者、そして294人の奉仕天使‌‌から構成されており、奉仕天使は物理的現実の進行中のメカニズムに最も近い存在です。
    • このヘプタルキア・システムは、堕落した人間が再び神聖な世界の構造を知り、神聖な世界とつながり、より完全に交流できるようになるための、‌‌失われた古代知識の回復‌‌であると主張されています。
    • このシステムは、伝統的なソロモン系のグリモワール様式の魔術に遡りながらも、ディーの時代に支配的だった中世およびルネサンスのほぼすべての形式の魔術を‌‌根本的に統合した壮大な統一システム‌‌でした。ソロモン系、グリモワール系、カバラ系、ルネサンス魔術の伝統の多くを統合し、「‌‌魔法の理論と実践における真の偉業‌‌」と評されています。

  2. ‌‌シギルム・デイ・アエメト（Sigillum Dei Aemeth） – 神の真実の印章‌‌:

    • エノク魔術の最も象徴的なシンボルであり、全く新しい神聖な印章として啓示されました。
    • 40個の文字と数字の組み合わせが印章の外周を形成し、そこから神聖な名前「ガレソグ（Galethog）」が明らかにされます。
    • 内部の七角形には、土星のザトキエル、木星のザドキエルなど、惑星の天使の名前が7x7のグリッドで配置されています。
    • さらに別の7x7グリッドからは「光の家族（Family of Light）」（光の娘たち、光の娘たちの娘たち、光の息子たち、光の息子たちの息子たち）が導き出されます。
    • この印章は、純粋な蜜蝋で合計6つ作成され、そのうちの4つは、後に神聖なテーブル（Holy Table）が設置される箱の上に置かれます。

  3. ‌‌ラマン（Lamen）‌‌:

    • 魔術師が身につける胸板状の器具であり、1583年4月に啓示されました。
    • ヘプタルキアの王と王子の名前を含む12x7の「非対称」な表から文字が導き出され、「肉」「心臓」「皮膚」の3つのセクションで構成されます。
    • 表面のラテン文字はエノク文字に変換され、裏面には小さな水晶レンズが取り付けられます。
    • 古代イスラエルの大祭司の胸当て「ウリムとトンミム」に似ており、魔術師が「全地の神の民の状態を見る」ことを可能にする Divinely sanctioned divination （神聖に認可された占い）の手段として機能すると考えられています。

  4. ‌‌聖なるテーブル（Holy Table）または和解の道具‌‌:

    • 甘い木材で作られ、約3フィート四方で、先に述べた小さな真実の印章（シギルム・デイ・アエメト）が入った箱の上に設置されます。
    • 文字は、ヘプタルキアの王と王子が対称的な惑星順で配置された別の12x7の表から導き出されます。
    • このテーブルは、「アルムデルの術（Ars Almudel）」や「アルス・パウリナ（Ars Paulina）」のような占星術的な惑星魔術の「実践のテーブル」に類似しており、先行する多くの魔術形式を統合しています。
    • テーブルの中央には大きな六芒星（ヘキサグラム）があり、その上に中央の蜜蝋のシギルム・デイ・アエメトと見者石（scryer stone）が置かれます。

  5. ‌‌創造の香（Incenses of Creation）‌‌:

    • シギルム・デイ・アエメトの啓示の後に、一気に7つの惑星の印章またはお守りが明らかにされました。
    • これらは純粋な錫で作られるか、聖なるテーブルに直接描かれ、シギルム・デイ・アエメトの周りに、見者石を囲むように配置されます。
    • その内容は謎が多いですが、文字「B」（エノク語の「Pa」）が多数見られることから、ヘブライ・カバラの「Bet」が創造の行為と強く関連付けられていることとの関連性が推測されています。

  6. ‌‌黄金の指輪（Golden Ring）‌‌:

    • 魔法の実践に必要であると天使たちが明言したもので、天使ミカエルによってソロモン王が魔術的な力を行使し、悪魔を制御して神殿を建造するために与えられた指輪であると啓示されました。
    • シンプルな金のバンドで、平らな四角いベゼルにヘブライ語の「ペレ（Pele）」（奇跡）の文字が刻まれています。

  7. ‌‌見者石（Seer Stone）‌‌:

    • 直径約2インチのシンプルな水晶球で、ディーが日記の中で何度も描いています。
    • ブリティッシュ・ミュージアムにある黒曜石の鏡は、ジョン・ディーが所有したり使用したりしたという証拠はなく、ヘプタルキア・システムの儀式的な家具のどれにも適合しないとされています。
    • 聖なるテーブルの中央に置かれたシギルム・デイ・アエメトの上に設置されます。

これらの啓示は、魔術師が「通常罪深い状態にある自分自身を超えて純粋さを高め、天界と交信する」ことを意図した儀式的な装備でした。日記の中で最も一般的な目的は、魔術師とスクライヤーが「創造全体における神の民の動向」を「リモートビューイング」する、ある種の‌‌神聖なスパイツール‌‌のようなものとして機能することを示唆しています。

このヘプタルキア・ミスティカは、その複雑さと謎だけでなく、それ以前の多くの世紀にわたるグリモワールやソロモン魔術の実践を統合し、‌‌魔術の壮大な統一理論と実践‌‌を構築した点で驚くべきものだと評価されています。これは中世の霊的生物の召喚と、フィチーノのようなルネサンス魔術に典型的な神聖な魔術による魔術師の尊厳との間の重要な接点であり、ルーヒリンとアグリッパから来たカバラ的な要素も強く混ざり合っています。

構造と要素​

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「ヘプタルキア・ミスティカ」のより大きな文脈において、ソースは主にその‌‌構造、構成要素、そして目的‌‌について詳細に説明しています。これは、ジョン・ディーとエドワード・ケリーが天使と接触することで受けた‌‌最初の体系的な啓示‌‌であり、後の「エノク魔術」として知られる天界の言語（エノク語）やその他の黙示録的な啓示の‌‌前段階‌‌を形成しました。

ジョン・ディーは1580年代初頭には、優れた数学者、占星術師、ギリシャ語の家庭教師、暗号学者、地図製作者であり、広範な知識と膨大な蔵書を持つ天才でした。彼は人生をかけて数学、神秘主義、錬金術、オカルトの深遠な真理を探求し、50代半ばに天使の世界へと目を向け、より「‌‌根本的な真理‌‌」を追求し始めました。そのために、彼はスクライヤー（視覚者）であるエドワード・ケリーを通じて天使との接触を試み、これらの啓示を受けました。

「ヘプタルキア・ミスティカ」、または「神秘的な七重の支配」の‌‌核となる目的‌‌は、魔術師がその「罪深い地上の状態を超えて‌‌純粋さを高め、神聖な領域と適切に接触‌‌」できるようにすることでした。これはルネサンス魔術に典型的な「‌‌和解と尊厳‌‌」の概念を重視しています。

ヘプタルキア・ミスティカを構成する主要な啓示は、大きく分けて二つの側面があります。

  1. ‌‌精神的な宇宙論の啓示‌‌:

    • 宇宙の最高位の天使的存在から、私たちに最も近い奉仕天使に至るまでの‌‌霊的な宇宙論‌‌が明らかにされました。
    • この霊的な生態系の性質を理解することで、魔術師は霊的・オカルト的な力に影響を与えたり、宇宙の遠隔地の出来事を目撃したりする‌‌計り知れない力‌‌を得るとされます。
    • このヘプタルキア・システムによって明らかにされた霊の多くは、それまでの魔法の歴史や外典の宗教文書には記録されていないため、これは‌‌革命的な啓示‌‌であるとされています。
    • このシステムは、堕落した人間が再び神聖な世界の構造を知り、神聖な世界とつながり、より完全に交流できるようになるための「‌‌古代の失われた知識の回復‌‌」であると主張されています。

  2. ‌‌儀式的な道具と魔法の家具の啓示‌‌:

    • 魔術師が失われた純粋な状態を達成できる一種の神殿を建設するための、‌‌儀式的な道具、品目、宝飾品、家具‌‌が含まれています。
    • これにより、霊的な世界との接触を確立し、維持することが可能になります。

‌‌ヘプタルキア・ミスティカの主要な構造と要素‌‌:

このシステムは、中世およびルネサンス期のほぼすべての形式の魔術、特にソロモン系、グリモワール系、カバラ系、ルネサンス魔術の伝統の多くを‌‌根本的に統合した壮大な統一システム‌‌であり、「魔法の理論と実践における真の偉業」と評されています。システム全体を通して、数字の‌‌7と文字のB（またはエノク語の「Pa」）が繰り返し現れ‌‌、フラクタル構造を形成しています。

  1. ‌‌ヘプタルキア・システム（Heptarchic System）‌‌:

    • ‌‌基本的な配列‌‌は、1582年4月29日に天使ミカエルによって7x7のグリッドの形で示されました。
    • 天使ウリエルは、神の下で働く‌‌49人の霊的な王と王子‌‌の名前（すべて「B」で始まる）を抽出する方法を指示しました。これらの天使的存在は、宇宙的な時代を通して支配権を交代させ、時間と空間がヘプタルキア・システムの壮大な時計のように機能します。
    • 各王子はさらに‌‌42人の奉仕天使‌‌を指揮し、これらは6つのグループに分かれ、昼夜の時間帯を支配します。
    • 全体として、このシステムは‌‌7人の王子、7人の王、35人の統治者、そして294人の奉仕天使‌‌で構成されており、奉仕天使は物理的現実の進行中のメカニズムに最も近い存在です。
    • この天使のホストは全く新しいものであり、グリモワール様式でありながら非常に革新的であると述べられています。

  2. ‌‌シギルム・デイ・アエメト（Sigillum Dei Aemeth） – 神の真実の印章‌‌:

    • エノク魔術の‌‌最も象徴的なシンボル‌‌であり、全く新しい神聖な印章として啓示されました。
    • 40個の文字と数字の組み合わせが印章の‌‌外周‌‌を形成し、そこから神聖な名前「‌‌ガレソグ（Galethog）‌‌」が明らかにされます。
    • 内部の七角形には、‌‌惑星の天使の名前‌‌（土星のザトキエル、木星のザドキエルなど）が7x7のグリッドで配置されています。
    • 別の7x7グリッドからは「‌‌光の家族（Family of Light）‌‌」（光の娘たち、光の娘たちの娘たち、光の息子たち、光の息子たちの息子たち）が導き出されます。
    • この印章は‌‌純粋な蜜蝋‌‌で合計6つ作成され、そのうちの4つは、後に聖なるテーブル（Holy Table）が設置される箱の上に置かれます。
    • 「光の家族」の天使、特にマディミ（Madimi）やオト（Oth）は、後のエノク啓示において重要な役割を果たします。

  3. ‌‌ラマン（Lamen）‌‌:

    • 魔術師が身につける‌‌胸板状の儀式的な器具‌‌であり、1583年4月に啓示されました。
    • ヘプタルキアの王と王子の名前を含む12x7の「‌‌非対称‌‌」な表から文字が導き出され、「肉」「心臓」「皮膚」の3つのセクションで構成されます。
    • 表面のラテン文字はエノク文字に変換され、裏面には‌‌小さな水晶レンズ‌‌が取り付けられます。
    • 古代イスラエルの大祭司の胸当て「‌‌ウリムとトンミム‌‌」に類似しており、魔術師が「全地の神の民の状態を見る」ことを可能にする、神聖に認可された占い（Divinely sanctioned divination）の手段として機能すると考えられています。

  4. ‌‌聖なるテーブル（Holy Table）または和解の道具‌‌:

    • 甘い木材（おそらくヒマラヤスギ）で作られ、約3フィート四方で、先に述べた小さな真実の印章（シギルム・デイ・アエメト）が入った箱の上に設置されます。
    • 文字は、ヘプタルキアの王と王子が‌‌対称的な惑星順‌‌で配置された別の12x7の表から導き出されます。
    • このテーブルは、「アルムデルの術（Ars Almudel）」や「アルス・パウリナ（Ars Paulina）」のような占星術的な惑星魔術の「実践のテーブル」に類似しており、先行する多くの魔術形式を統合しています。
    • テーブルの中央には大きな‌‌六芒星（ヘキサグラム）‌‌があり、その上に中央の蜜蝋のシギルム・デイ・アエメトと見者石（scryer stone）が置かれます。

  5. ‌‌創造の香（Incenses of Creation）‌‌:

    • シギルム・デイ・アエメトの啓示の後に、一気に‌‌7つの惑星の印章またはお守り‌‌が明らかにされました。
    • これらは純粋な錫で作られるか、聖なるテーブルに直接描かれ、シギルム・デイ・アエメトの周りに、見者石を囲むように配置されます。
    • その内容は謎が多いですが、文字「B」（エノク語の「Pa」）が多数見られることから、ヘブライ・カバラの「Bet」が創造の行為と強く関連付けられていることとの関連性が推測されています。

  6. ‌‌黄金の指輪（Golden Ring）‌‌:

    • 魔法の実践に必要であると天使たちが明言したもので、天使ミカエルによって‌‌ソロモン王が魔術的な力を行使し、悪魔を制御して神殿を建造するために与えられた指輪‌‌であると啓示されました。
    • シンプルな金のバンドで、平らな四角いベゼルにヘブライ語の「‌‌ペレ（Pele）‌‌」（奇跡）の文字が刻まれています。

  7. ‌‌見者石（Seer Stone）‌‌:

    • 直径約2インチの‌‌シンプルな水晶球‌‌で、ディーが日記の中で何度も描いています。
    • これは聖なるテーブルの中央に置かれたシギルム・デイ・アエメトの上に設置されます。
    • ブリティッシュ・ミュージアムにある黒曜石の鏡は、ジョン・ディーが所有したり使用したりしたという証拠はなく、ヘプタルキア・システムの儀式的な家具のどれにも適合しないとされています。

これらの啓示によって構築されるシステムは、日記の中で最も一般的な目的として、魔術師とスクライヤーが「‌‌創造全体における神の民の動向‌‌」を「リモートビューイング」する、ある種の‌‌神聖なスパイツール‌‌のようなものとして機能すると示唆されています。しかし、その全体的な神秘的な用途については、完全には明らかにされていないとされています。

目的と実践​

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「ヘプタルキア・ミスティカ」は、ジョン・ディーとエドワード・ケリーが天使と接触することによって受けた最初の体系的な啓示であり、その後の「エノク魔術」として知られる天界の言語や黙示録的な啓示の‌‌前段階‌‌を形成しました。このシステムは、ルネサンス魔術の‌‌核心的な目的‌‌である、魔術師が「罪深い地上の状態を超えて純粋さを高め、神聖な領域と適切に接触」することを可能にするように設計されました。

‌‌ジョン・ディーの探求と目的‌‌: 1580年代初頭のジョン・ディーは、優れた数学者、占星術師、暗号学者、地図製作者であり、広範な知識と膨大な蔵書を持つ天才でした。彼は人生をかけて数学、神秘主義、錬金術、オカルトの深遠な真理を探求してきましたが、50代半ばに「‌‌より根本的な真理‌‌（radical truths）」を追求し始め、自身の領域を超えた天使の世界へと目を向けました。ディーは「真理そのものの全体性」に直接アクセスすることを望み、その源である神聖な領域に到達することが論理的な手段だと考えました。彼には知識と文献という知的手段はありましたが、神聖な世界との接触のための「導管」を欠いており、それをエドワード・ケリーに見出しました。

‌‌ヘプタルキア・ミスティカの全体的な目的と実践‌‌: ヘプタルキア・ミスティカは、中世およびルネサンス期の魔術（ソロモン系、グリモワール系、カバラ系など）のほとんどすべての形式を‌‌根本的に統合した壮大な統一システム‌‌であり、「魔法の理論と実践における真の偉業」と評されています。 その主な目的は以下の通りです。

  • ‌‌魔術師の和解と尊厳‌‌: 魔術師が「堕落した不完全な状態」から「神聖な天界の領域と和解し、尊厳を得る」ことを可能にする一種の魔法の神殿を建設することです。これにより、魔術師は「失われた純粋さ」の状態を達成し、霊的な世界との接触を確立し、維持することが可能になります。
  • ‌‌古代の失われた知識の回復‌‌: 堕落した人間が再び神聖な世界の構造を知り、神聖な世界とつながり、より完全に交流できるようになるための「古代の失われた知識の回復」であると主張されています。
  • ‌‌霊的な宇宙論の理解と力の獲得‌‌: 宇宙の最高位の天使的存在から奉仕天使に至るまでの「霊的な宇宙論」を明らかにすることで、その「霊的な生態系の性質を知る」ことが魔術師に「計り知れない力」をもたらします。この力により、霊的・オカルト的な力に影響を与えたり、宇宙の遠隔地の出来事を目撃したりすることが可能になります。この「‌‌スパイ活動の要素‌‌」は、後のエノク魔術全体を通じて続くテーマです。
  • ‌‌神聖な領域との直接的な交流‌‌: 魔術師が神聖な領域と直接交流し、その秘密を学び、人間には利用できなくなった世界の場所を目撃し、さらには宇宙自体の進化と変化に影響を与えることが可能になります。

‌‌ヘプタルキア・ミスティカの構成要素とその実践における機能‌‌: このシステムは、数字の7と文字のB（またはエノク語の「Pa」）が繰り返し現れるフラクタル構造を特徴としています。

  1. ‌‌ヘプタルキア・システム（Heptarchic System）‌‌:

    • 神の下で働く‌‌49人の霊的な王と王子‌‌、および彼らが指揮する‌‌294人の奉仕天使‌‌からなる霊的な階層が中心です。これらの天使的存在は、宇宙的な時代を通して支配権を交代させ、時間と空間が壮大な時計のように機能するとされます。
    • このシステムは、これらの存在と‌‌交流する‌‌ことを目的としています。

  2. ‌‌シギルム・デイ・アエメト（Sigillum Dei Aemeth） – 神の真実の印章‌‌:

    • エノク魔術の‌‌最も象徴的なシンボル‌‌であり、全く新しい神聖な印章として啓示されました。
    • 純粋な蜜蝋で合計6つ作成され、そのうちの4つは、後に聖なるテーブルが設置される箱の上に置かれます。
    • この印章は、次に述べる‌‌見者石を支える‌‌役割を果たします。

  3. ‌‌ラマン（Lamen）‌‌:

    • 魔術師が身につける‌‌胸板状の儀式的な器具‌‌です。
    • 古代イスラエルの大祭司の胸当て「ウリムとトンミム」に類似しており、魔術師が「‌‌全地の神の民の状態を見る‌‌」ことを可能にする、神聖に認可された占い（Divinely sanctioned divination）の手段として機能すると考えられています。
    • ラマンの裏面には小さな水晶レンズが取り付けられ、アクティブな際にはリネンで覆われます。この使用により、魔術師は「祭司のような人物」に変容するとされます。

  4. ‌‌聖なるテーブル（Holy Table）または和解の道具‌‌:

    • 甘い木材（おそらくヒマラヤスギ）で作られた約3フィート四方のテーブルで、小さな真実の印章が入った箱の上に設置されます。
    • これは、占星術的な惑星魔術の「実践のテーブル」に類似しており、アルムデルの術やアルス・パウリナのような先行する多くの魔術形式を統合しています。
    • テーブルの中央には大きな六芒星があり、その上に中央の蜜蝋のシギルム・デイ・アエメトと見者石が置かれます。

  5. ‌‌創造の香（Incenses of Creation）‌‌:

    • シギルム・デイ・アエメトの啓示の後に、一気に‌‌7つの惑星の印章またはお守り‌‌が明らかにされました。
    • これらは純粋な錫で作られるか、聖なるテーブルに直接描かれ、シギルム・デイ・アエメトの周りに、見者石を囲むように惑星順に配置されます。
    • その正確な儀式的な使用法は不明ですが、「いくらかの儀式的な使用」があるとされています。

  6. ‌‌黄金の指輪（Golden Ring）‌‌:

    • 天使たちが‌‌魔法の実践に必要‌‌であると明言したものです。
    • 天使ミカエルによって、‌‌ソロモン王が魔術的な力を行使し、悪魔を制御して神殿を建造するために与えられた指輪‌‌であると啓示されました。
    • シンプルな金のバンドで、平らな四角いベゼルにヘブライ語の「ペレ（Pele）」（奇跡）の文字が刻まれています。

  7. ‌‌見者石（Seer Stone）‌‌:

    • 直径約2インチの‌‌シンプルな水晶球‌‌で、ディーは日記の中で何度も描いています。
    • これは聖なるテーブルの中央に置かれたシギルム・デイ・アエメトの上に設置され、エドワード・ケリーが天使からのビジョンを受ける際に使用されました。

‌‌実際の使用とシステムの進化‌‌: 日記の中で最も一般的な目的として、このシステムは魔術師とスクライヤーが「‌‌創造全体における神の民の動向‌‌」を「リモートビューイング」する、ある種の‌‌神聖なスパイツール‌‌のようなものとして機能すると示唆されています。しかし、その全体的な神秘的な用途については、完全には明らかにされていないとされています。

ディーの個人的なグリモワールであるスローン3191は、システムの具体的な実践に非常に重点を置いており、ディーとケリーがシステムを使用する意図があったことは明らかです。しかし、‌‌彼らが実際にこのシステムを使用したという証拠は残っていません‌‌。これは、1582年11月から1583年4月にかけてヘプタルキア・システムがほとんど啓示された後、天使からの啓示の優先順位が変化し、より黙示録的な重要性を持つ「リベル・ロゴ（Liber Loga）」と「ガボフォルの儀式（Gabofol ritual）」へと焦点が移ったためと考えられています。ヘプタルキアの素材は、次のレベルの啓示へと移行するための「‌‌始動‌‌」として機能した可能性があります。

現代のオカルト実践者たちは、このシステムの最終的な詳細、例えば儀式の準備、ローブの種類、さらなる使用目的などを、ソロスモン系のグリモワール魔術の知識などを通じて補完する「‌‌フォレンジックな作業‌‌」を行っています。このシステムの複雑さと謎、そして何世紀にもわたるグリモワール魔術やソロモン魔術の実践を「壮大な統一理論」に統合したことは、驚くべき偉業であると評価されています。

意義​

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「ヘプタルキア・ミスティカ」の‌‌意義‌‌は、ジョン・ディーの思想的探求と当時の魔術的伝統の統合、そしてその後のより広範な「エノク魔術」の‌‌基盤‌‌を築いた点にあります。これは、魔術師が神聖な領域と適切に接触し、自己を浄化するための‌‌画期的なシステム‌‌として位置づけられます。

以下に、その主な意義を説明します。

  • ‌‌ジョン・ディーの探求の頂点としての位置づけ‌‌: 1580年代初頭、数学者、占星術師、暗号学者として並外れた知識を持つジョン・ディーは、人生をかけて数学、神秘主義、錬金術、オカルトの深遠な真理を探求していました。彼は50代半ばになり、「‌‌より根本的な真理（radical truths）‌‌」を求めて自身の領域を超え、天使の世界へと目を向け始めました。ディーは「真理そのものの全体性」に直接アクセスすることを望み、その源である神聖な領域に到達することが最も論理的な手段だと考えました。彼には知識という知的手段はあったものの、神聖な世界との接触のための「導管」を欠いており、それをエドワード・ケリーに見出しました。ヘプタルキア・ミスティカは、このようなディーの‌‌根本的な真理への飽くなき探求‌‌の最初の体系的な成果でした。

  • ‌‌魔術理論と実践の「偉業」‌‌: 「ヘプタルキア・ミスティカ」は、‌‌中世およびルネサンス期の魔術（ソロモン系、グリモワール系、カバラ系など）のほとんどすべての形式を根本的に統合した‌‌壮大な統一システムであると評価されています。これは「‌‌魔法の理論と実践における真の偉業‌‌（true tour de force of magical theory and practice）」と評されており、魔術の歴史における‌‌画期的な転換点‌‌を形成しました。

  • ‌‌魔術師の「和解と尊厳」の達成‌‌: このシステムの主な目的の一つは、魔術師が「罪深い地上の状態を超えて純粋さを高め、神聖な領域と適切に接触する」ことを可能にする、ある種の‌‌魔法の神殿を建設すること‌‌でした。これにより、魔術師は「失われた純粋さ」の状態を達成し、神聖な世界との接触を確立し、維持することが可能になります。これはルネサンス期の魔術において‌‌極めて典型的‌‌な、魔術師の‌‌神との和解と尊厳の回復‌‌という重要な関心事に対応しています。

  • ‌‌古代の失われた知識の回復の主張‌‌: ヘプタルキア・システムは、堕落した人間が再び神聖な世界の構造を知り、神聖な世界とつながり、より完全に交流できるようになるための「‌‌古代の失われた知識の回復‌‌」であると主張されています。このシステムは、これまでの宗教や魔術の歴史において記録されていない、‌‌全く新しい天使のホスト‌‌を明らかにしました。

  • ‌‌霊的宇宙論と力の理解‌‌: この啓示は、宇宙の最高位の天使的存在から奉仕天使に至るまでの「霊的な宇宙論」を明らかにしました。この「霊的な生態系の性質を知る」ことは、魔術師に「‌‌計り知れない力‌‌」をもたらすとされます。この力により、霊的・オカルト的な力に影響を与えたり、宇宙の遠隔地の出来事を目撃したりすることが可能になります。特に、このシステムが「‌‌神聖なスパイツール‌‌」のような形で「創造全体における神の民の動向」を「リモートビューイング」することを可能にするという「‌‌スパイ活動の要素‌‌」は、後のエノク魔術全体を通じて続くテーマであり、その意義を特徴づけています。

  • ‌‌エノク魔術体系の「始動」としての役割‌‌: ヘプタルキア・ミスティカは、その後に続く「エノク語」や黙示録的な啓示である「リベル・ロゴ（Liber Loga）」や「ガボフォルの儀式（Gabofol ritual）」の‌‌前段階‌‌を形成しました。ディーとケリーは、ヘプタルキア・システムがほぼ全て啓示された後、より黙示録的な重要性を持つこれらの後続の啓示へと焦点を移しました。ヘプタルキアの素材は、次のレベルの啓示へと移行するための「‌‌始動‌‌（jump start）」として機能したと考えられています。そのため、後のエノク語やその他のエノク魔術の素材は、ヘプタルキア・ミスティカの理論と実践の中においてのみ、真にその価値を理解できるとされています。

  • ‌‌複雑さと謎、そして現代への影響‌‌: ヘプタルキア・ミスティカは、その複雑なグリッド、数字、文字の組み合わせ、そして「クアシ暗号パズル」によって特徴づけられます。ディーとケリーが実際にこのシステムを使用したという‌‌確かな証拠は残っていません‌‌が、ディーの個人的なグリモワールであるスローン3191は、システムの具体的な実践に非常に重点を置いており、彼らが使用する意図があったことは明らかです。現代のオカルト実践者たちは、このシステムの最終的な詳細を補完するための「‌‌フォレンジックな作業‌‌」を行っており、その天才性は「息をのむほど」と評価されています。このシステムは、中世の霊的存在の召喚と、フィチーノのようなルネサンス魔術に典型的な魔術師の神聖な和解と尊厳化の間の「‌‌素晴らしい、驚くべき蝶番‌‌」として機能し、カバラの思想も強く取り入れています。

時系列​

AI
  • 1564年: ジョン・ディーが著書『モノス・ヒエログリフィカ』を出版。これは彼のエソテリックな研究の基盤の一部となる。
  • 1580年代初頭: ジョン・ディーが、より「根本的な真理」を求めて天使との交信を模索し始める。
    • 1582年3月頃 - 1582年11月、そして1583年4月頃:この期間に、天使たちがジョン・ディーとエドワード・ケリーに「ヘプタルキア・ミスティカ（神秘の七重支配）」として知られる天使の惑星魔術のシステムを啓示する。
    • 1582年4月29日（日曜日）: 天使ミカエルが7x7グリッドの基本的な配列を提示し、そこから49の霊的な王と君主の名前が抽出される。
    • この期間中: 「神の真実の印（Sigillium de Emet）」の生成方法が啓示される。これは40の文字と数字の組み合わせから始まり、神の名「ガレソグ」や惑星の天使名、そして「光の家族の天使たち」の名前が導き出される複雑なプロセスを経て完成する。
    • この期間中: 「聖なる卓（Holy Table）」と「ラマン（Lamen）」の構成に関する啓示が与えられる。これらもまた複雑なグリッドと文字の操作に基づいて設計される。
    • この期間中: 「創造の香炉（Incense of Creation）」と呼ばれる7つの惑星の印章や護符、そして「黄金の指輪」の啓示も行われる。
    • 天使たちがディーとケリーに対し、彼らのセッションで用いるべき特定の「視覚石（seer stone）」を指示する。
    • 1583年4月以降（主に1583年を通じて）: 天使の啓示の焦点が、ヘプタルキア・ミスティカから「リベル・ロガ（Liber Loga）」の啓示、ガボフォル儀式、そして天使の言語である「エノク語」へと移行する。これらの啓示は終末論的な色彩を帯びる。
  • 1990年代: 「ソイガの書（Book of Soyga）」の暗号が解読される。

主要関係者​

AI

  • ジョン・ディー（John Dee）: （1527年 – 1608/9年）

    • 卓越した数学者、占星術師、ギリシャ語の家庭教師、暗号解読者、地図製作者。1580年代初頭には50代半ば。
    • 広範な知識と当時イングランド最大の蔵書を持ち、オカルト文学に深く通じていた。
    • 彼は「根本的な真理」を探求し、霊媒（スクライヤー）を介して天使と交信を試みた。
    • 「ヘプタルキア・ミスティカ」と後のエノク魔術のシステムを構築する上で中心的な役割を果たした。彼の娘の一人にも天使「マディミ」と名付けた。

  • エドワード・ケリー（Edward Kelly / Edward Talbot）: （1555年 – 1597年）

    • ジョン・ディーの主な霊媒（スクライヤー）。錬金術師、公証人、そして詐欺師でもあったと言われる。過去に人を殺害したことがある。ディーとのセッションは最もよく保存されており、ドラマチックな内容が多い。
    • 彼は視覚を通じて天使の啓示を受け取る主要な「導管」であった。後に妻交換事件に関与する。

  • バーナバス・ソール（Barnabas Saul）: エドワード・ケリー以前にディーが雇ったスクライヤーの一人。

  • バーソロミュー・ヒックマン（Bartholomew Hickman）: エドワード・ケリーが一時的にセッションから離れた際に、ディーが雇ったスクライヤーの一人。

  • アーサー・ディー（Arthur Dee）: ジョン・ディーの息子。ケリーが不在の際に一度だけスクライヤーを務めた。

  • ミカエル（Michael）: 天使。ヘプタルキア・ミスティカの基本的なシステムや「神の真実の印」の生成方法、そして「黄金の指輪」の重要性をディーとケリーに啓示する上で重要な役割を果たした。

  • ウリエル（Uriel）: 天使。ヘプタルキア・ミスティカにおける49の霊的な王と君主の名前の抽出方法をディーとケリーに指示した。

  • マディミ（Madimi）: 天使。「光の家族の天使たち」の一人。セッションを通じて成長し、セッション間の仲介役を務めた。後に有名な妻交換事件のきっかけを作る。

  • アーヴ（Ave）: 「光の息子たちの息子たち」の一人。エノク魔術の重要な要素である「大地の聖なる卓」の配置を啓示する上で、最もエノク的な役割を果たした。

  • イル（Il / Elemessa）: 天使。30のエーテルの名前と、それらを開くための天使の言語による「呼びかけ」を啓示する。

  • オス（Oth）: 天使。「リベル・ロガ」の適切な使用法を啓示する。

  • ガルヴァ（Galva）: 天使。特定のシステムには当てはまらないが、「リベル・ロガ」の最終ページの啓示において重要な役割を果たす。知恵の象徴とされる。

  • ナルヴァジ（Nalvaj）: 天使。セレスティアル・スピーチ（天使の言語、エノク語）の啓示において重要な役割を果たす。

  • マップサマ（Mapsama）: 天使。ナルヴァジと共にセレスティアル・スピーチの啓示に関与した。

  • バンアスカル（Banaspal）: ヘプタルキアの金星の王。

  • ブリストン（Blistan）: ヘプタルキアの金星の君主。カルマラ（Carmara）とハゴネル（Hagonel）は、金星の王と君主の転用可能な称号またはさらなるエソテリックな名前である可能性がある。

  • ボボガル（Bobogal）: 非対称のラマンの構成で使用されるヘプタルキアの太陽の王。

  • ボルノゴ（Bornogo）: 非対称のラマンの構成で使用される金星の君主。

  • ベファティス（Bephathis）: 非対称のラマンの構成で使用される太陽の王。

  • マーシャ・ババレル（Marsha Babalel）: 非対称のラマンの構成で使用される王。

  • ザトキエル（Zathkiel）: 土星に対応する惑星の天使（神の真実の印に表示）。

  • ザドキエル（Zadkiel）: 木星に対応する惑星の天使（神の真実の印に表示）。

  • クメール（Kumail）: 火星に対応する惑星の天使（神の真実の印に表示）。

  • ラファエル（Raphael）: 太陽に対応する惑星の天使（神の真実の印に表示）。

  • ハニエル（Haniel）: 金星に対応する惑星の天使（神の真実の印に表示）。

  • ミカエル（Michael）: 水星に対応する惑星の天使（神の真実の印に表示）。

  • ガブリエル（Gavriel）: 月に対応する惑星の天使（神の真実の印に表示）。

  • サバシエル（Sabathiel）: 土星に対応する惑星の天使（神の真実の印の別の部分に表示）。

  • ゼデキエル（Zedeckiel）: 木星に対応する惑星の天使（神の真実の印の別の部分に表示）。

  • マディミエル（Madimiel）: 火星に対応する惑星の天使（神の真実の印の別の部分に表示）。

  • セメレル（Semelel）: 太陽に対応する惑星の天使（神の真実の印の別の部分に表示）。

  • ノガエル（Nogael）: 金星に対応する惑星の天使（神の真実の印の別の部分に表示）。

  • ホラヴィエル（Horaviel）: 水星に対応する惑星の天使（神の真実の印の別の部分に表示）。

  • ラヴァヴィネル（Lavavinel）: 月に対応する惑星の天使（神の真実の印の別の部分に表示）。

情報源​

動画(49:04)

What is Enochian Magic The Tools and Rituals that John Dee used to Speak with Angels

https://www.youtube.com/watch?v=6mRDp37eC_o

動画概要欄​

497,000 views Dec 9, 2023 #occultism #angel #magic

Enochian magic has fueled the imagination since the first spirit sessions in the 1580s. But, prior to the language of the angels and the apocalyptic rituals of the Liber Loagaeth, Dee and Kelley received complex revelations for the construction of a sacred temple with furniture, vestments and the very ring of Solomon. Included in this revelations were an otherwise unknown retinue of angelic and spiritual beings. All taken together these early Enochian workings are known as the Heptarchia Mystica, the Mystical Rulership of the Seven.

文字起こし​

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（以下は、 "What is Enochian Magic The Tools and Rituals that John Dee used to Speak with Angels" と題された動画の文字起こしです。）

By the early 1580s, John Dee was an accomplished mathematician, astrologer, tutor in Greek, cryptographer, cartographer, etc. He was fancy genius pants. He had traveled to the continent learning a range and teaching on a range of topics from the exoteric to the deeply esoteric. He learned the rudiments of Kabbalah in Hebrew, he amassed volumes and volumes about alchemy, and in 1564 he had published his Monos Hieroglyphica, a text that Brian Vickers once referred to as the most obscure book ever published by an Englishman. Back in England, his library was the largest in all the land. (0:00:47)

It brimmed with scientific equipment and antiquarium tomes pilfered from the recently dissolved monasteries. By the early 1580s, Dr. John Dee had spent a lifetime searching for the most profound truths of mathematics, mysticism, alchemy, and the occult. He was in his mid-fifties when he seems to have begun searching for what he called more radical truths by peering into the world beyond his own, into the world of the angels. (0:01:23)

Through mediums known as scryers, Dee would apparently make contact with an entire ecology of such beings who would reveal to him what is now known as Enochian magic. However, prior to the arrival of the Celestial Speech or the Enochian language and the apocalyptic cryptography of the Gabofol ritual or the calls in the angelic language were revealed, before the divine espionage of the parts of the Earth system, Dee would and his scryer Edward Kelly receive visions forming the foundation of a completely novel system of angelic planetary magic known most commonly as the Heptarchia Mystica, or the mystical seven-fold rulership. (0:02:14)

From roughly March of 1582 to November of the same year, in a little bit of April of 1583, the angels would reveal the plans for the construction of a kind of magical temple which would reconcile and dignify the magus with the divine celestial world otherwise fallen into sinful disrepair, a system of magic that would reach back into the world of traditional Solomonic grimoire-style magic but also radically synthesize virtually every form of medieval and renaissance magic, the magic dominating Dee's day into a grand unified system, all as a precursor to the apocalyptic angelic revelations to come through 1583. Let's explore the magical genius and the baffling cryptography of the Heptarchia Mystica. Make sure to subscribe and check out my other content on topics on esotericism and I'd hope you consider supporting my work of producing scholarly free topics on esotericism by taking a look at my Patreon, a one-time donation, or a shirt from our merch store. (0:03:33)

You can also use the Super Thanks link below the video. Also, I want to express my very deep thanks to you, Aaron Leach, for taking a look over at this long rambling script. I'm always humbled and honored when expert practitioners like Leach and others help academics like me. Thank you, Aaron. You can find links to Aaron's fantastic books, including autographed books and ritual items, in the description. (0:03:58)

So support your local occult authors. But now, to the foundations of Enochian magic, the Heptarchia Mystica. I'm Dr. Justin Sledge and welcome to Esoterica, where we explore the arcane in history, philosophy, and religion. As I mentioned in the introduction, to appreciate and understand the Heptarchia Mystica, we have to place ourselves within John Dee's aims and situate ourselves among the access he had to his esoteric holdings. (0:04:53)

To put it bluntly, John Dee began his mystical exercises to learn what he called radical truths. Radical in the most literal sense of that word, meaning going down to the root. This is an incredibly renaissance style form of esotericism. Dee wanted immediate access to the totality of truth itself, and going to the source of that truth was going to the one who created it all, the divine realm, and that was a logical, if not somewhat heterodox, means to do so. (0:05:25)

Thus, the scrying sessions, the conversations with angels, are not an unreasonable means by which to achieve those truths that he so desperately taught. Not that that would have been much of a defense before an inquisitional tribunal, which he was invited to. (0:05:42)

Secondly, Dee's library in the 1580s was among the largest, if not the largest, in England at that time, and given his collection of volumes pilfered from the dissolved monasteries and his buying during his time on the continent, also contained a singular concentration of occult literature, perhaps singular in all of Europe at that time. If a magical revolution were going to take place, it was going to take place at Moort Lake. Dee had the driving motive, but also the intellectual means to inform and decode any esoteric wisdom he would have received through any occult practice. (0:06:32)

What he lacked was a conduit for contact with the divine world, but he would find that in the early 1580s as well in the alchemist, notary, and conman, the mystical Adept Edward Kelly, aka Edward Talbot, aka Edward, I found some red powder in a grave, guys, and I can make gold, and you need to stop calling me a conman or I'll murder you, because he kind of did that one time. (0:06:59)

He got drunk and murdered a guy. Oh, lovable Edward Kelly. I love you, Edward. While Dee would employ other scryers such as Barnabas Saul prior to Kelly and Bartholomew Hickman after Kelly, even his own son, Arthur, when Kelly huffed off in a puff once, the sessions with Kelly are by all means the most preserved and the best, well, the most dramatic. While the first sessions mostly concern questions about the Quasi-Cypher text of the Book of Soiga, you can check out my whole episode on the Book of Soiga if you're interested in that and the card above. (0:07:36)

It's a fantastic cypher algorithm that was just solved in the 1990s, along with some dinner demonic interference with a false layman. Of course, you're always going to get some demonic interference here. The angels Uriel and Michael quickly began to reveal a series of ritual objects and magical furniture meant as a means of conciliation and dignification of the Magus, allowing the Magus to rise in purity beyond their sinful earthly condition to properly establish contact with the divine realm. (0:08:03)

In effect, there are two general revelations that make up the Heptarchia Mystica. The first is the spiritual cosmology of the cosmos from the highest angelic beings down nearest to our realm, the ministering angels which have dominion over basically any given hour of any given day. So from the spiritual chain of being whereby the spiritual mechanism, the spiritual efficient causation of the universe and the cosmos is revealed. (0:08:39)

But as knowledge very truly is magic power in this case, knowing the nature of that spiritual ecology provides the Magus with untold powers to influence spiritual and occult forces or to behold the goings on of any remote region in the cosmos. That espionage element is going to persist as a theme right through all of the so-called Enochian magic, which is pretty unsurprising given Dee's place in the royal court as basically a spy who wasn't a spy back then. (0:09:12)

As we'll see in a moment, the revelation of the Heptarchic ecology is one of also the more revolutionary in that most of the spirits which populate that system are otherwise no over-recorded in the history of magic or exoteric religious texts for that matter. Thus the revelation of the Heptarchean system makes the claim to be a restoration of ancient lost knowledge through which fallen human beings can again 1. Know the truth of how the divine world is structured and 2. Become reconciled and dignified such that they can again connect with the divine world and interact with it more fully. (0:09:52)

And that brings me to the second aspect of the Heptarchean revelations. It contains the ritual tools, the items, the jewelry, the furniture by which to construct a kind of temple in which the Magus can achieve a state of otherwise lost purity. Again, the language is always one of conciliation and dignification, conciliation with God and dignification of the Magus, all of this incredibly typical concerns of Renaissance magic, by which that contact with the spiritual world can be made and maintained through time. (0:10:29)

It's through that contact that the Magus can directly commune with the divine realm, learning its secrets and apparently beholding parts of the world that are no longer available to human beings, but also of course influencing the evolution and alteration of the cosmos itself. And again, this is all achieved by a grand synthesis of so much magical technology that had come before, as if the Heptarchia Mystica collected so much of the Solomonic and the Grimoiric and the Kabbalistic and the Renaissance traditions of the magical past and present of these time, synthesizing them and restoring them into a grand unified theory and practice of magic. (0:11:12)

For that reason alone, just that, it's a bit of a pity, frankly, that the Heptarchic revelations are passed over as people dash over in the direction to get to the Celestial Speech or the Enochian language material there with the Libra Loga. That material is only really appreciable, in my opinion, within the theory and practice of the Heptarchia Mystica. Now, as we'll get into it, I think it'll be relatively obvious while people gloss over it. (0:11:47)

Sadly, for me at least, what makes Enochian magic so fun and mind-melting? Numbers and letters and grids and permutations and quasi-cryptographic puzzles that just must have cranked D's tractor, as we say down south. John Deere. Yeah, so I'm not going to strictly follow the spirit diaries as I lay out all this. (0:12:08)

My reasoning is pretty simple here and I hope you can appreciate it. It's just much clearer to my mind to present a synthetic picture of what's going on in the sort of canonical versions of the Heptarchia, as much as there is one, than go day by day through the March through November 1582 and April-ish and beyond to 1583 and, well, beyond that too. (0:12:33)

Because the diaries themselves are constantly being in a state of correction, tweaking, being recalibrated by the angels, Kelly getting some random revelation by himself, and Dee's marginal notes correcting all of that as he's trying to make sense of this entire system. Now, I'd be lying if I told you there were some synthetic version of the revelations that exists which eliminates all doubts and presents a totally logically coherent system. (0:13:06)

Nah. Nope. But the evidence, the system, is surprisingly coherent if you study the diaries carefully, especially with an eye toward the Agrippa-influenced worldview of the system of the correspondences and the astrology that's at work in all this that nearly always informs Dee and Kelly. So, by turning to Sloan 3188, the initial transcription of those early diaries, along with Dee's manual of the system itself, Sloan 3191, itself a synthesis and praesys of the conversations, we can forward a relatively coherent summary of the divine ecology as it's presented in the Heptarcheo-revelations along with some degree of detail with the ritual furniture and other objects. Unsurprisingly, the system is going to prove something like a series of fractals of the number 7 and the letter B, repeated and nested over and over and over again from the heights of the divine realm down to the angel of any given hour of the day to the planetary correspondences that are out there in the world. (0:14:12)

So, one can basically pick anywhere to begin in the system, and I suppose I'll pick where the system is probably its most innovative, the Heptarche themselves. So, let's start in media res, if you will, and work our way forwards and backwards in the system, both through the Heptarcheo as spirits and also the angelic furniture revealed. On Sunday, April 29th, the angel Michael sets out the fundamental array of the system in a single somewhat tortured session. (0:14:47)

Here, there are a series of 7 by 7 grids, with letters arrayed in a shape of a cross, 343 squares in total, each with esoteric significance all their own. From these grids, the angel Uriel instructs Dee and Kelly of the kind of quasi-crypto-gaptic meme by which to extract the names of 45 spiritual kings and princes that work and rule under God. Those 49 names were subsequently arranged in a circle for more easy copacetic viewing, revealing they exist under a planetary sign in a day of the week, a king, a prince, and five governing angels, all beginning with the letter B. These angelic beings rotate in rulership through the cosmic eons, time and space acting as a kind of grand clock in the Heptarcheo system, such that during Dee's time, there in the 1580s, primary authority was given over to the king and prince of Venus, Banaspal and Blistan, known as Carmara, and Hagonel, which might be transferable titles or further esoteric names of those the prince and the king of Venus, respectively. (0:15:56)

Further, each prince is given command over a further 42 ministering angels, divided into six groups of seven angels, which are given dominion over the hours of the day and the night. (0:16:06)

The remaining angels seem to follow general directors from their commanding officers. Again, the system is very much militaristic and feudal as is typical of the time. Thus, the system at this level contains seven princes, seven kings, thirty-five governors, and 294 ministering angels, of which those 294 are the closest to the ongoing machinations of physical reality. (0:16:36)

Though, careful readers will also notice that the planets and the functions of the Heptarchic kings and princes in these more grimoire-like sections are patently confused, and incomplete to boot. This is the place where in-depth knowledge of the system of Renaissance magic, the angelic diaries, and a careful analysis of things like Dee's marginal notes and other texts from the diaries, has allowed, to my mind, a convincing reconstruction and correction of the Heptarchic system as it appears in those more grimoire-like sections. (0:17:11)

In fact, I'll leave Erin Leach's wonderful article on completing the Heptarchia system in the description if you want to check that out. Now, what is clear is that the Heptarchia system is meant to allow one to interact with these beings. And what follows in the spirit conversations is a series of introductions to these otherwise unknown angels in the history of religion and magic. (0:17:44)

These pages follow a grimoire-like pattern of descriptions of these beings and their retinues, their sigils, and the system of grids from which they are ministering angels. The names of those angels are decoding, reading downwards, and then right-shifting the letters. This stuff needs an animator. Again, this is a place where the spirit diaries are very traditional, very Solomonic-like, and at the time, yet truly innovative with a wholly new angelic host. (0:18:18)

Now, I'm not gonna go and summarize all those grimoire-like sections, though they are fabulously wonderful. The angels are outfitted with all kinds of amazing costumes. Some of them have musical instruments and flags, etc. You can go read those sections easily for yourself in the diaries or other books. However, these are not by any means all the spirits in this angelic ecology. (0:18:45)

By no means. Following this system is another system sometimes referred to as the Heptarchic Angels of the Family of Light. Sounds like some kind of hippie cult out in California. This is a system of four groups of seven generational angels, the Daughters of Light, the Daughters of the Daughters of Light, the Sons of Light, and the Sons of the Sons of Light. These are in generational order, which means that the Sons of Light are born to the Daughters of the Daughters of Light, and the Sons of the Sons of Light are the great-grandchildren of the Daughters of Light. But to understand how these angels are revealed, some of which play a decisive role in the Enochian revelations which follow, we need to turn to some of the upper world of the divine ecology and the revelation of the Seal of God of Truth, without any doubt the most iconic symbol of all of Enochian magic. (0:19:43)

Although I think many people recognize this seal, most people have no idea how any of these letters are actually generated. Divine seals bearing an iconic or symbolic representation of the nature or name of God are simply a fixture in magical practice. So much so that when the angels actually bade Dee and Kelly to go produce one, the angels basically told them just to go get one from one of Dee's magical tomes, probably a version of the Libra Uratus seal. However, Dee pointed out that he had several such seals. (0:20:14)

He had a wealth of angelic and divine seals and inquired of the angels which one to use. Of course, they're not all the same. (0:20:18)

This would prompt the angels to reveal a wholly new divine seal, the Sigillium de Emet. Literally the Seal of God Truth or the Seal of the True God, depending on how you think that Hebrew word is functioning there. Random Hebrew word for truth there, Emet. So how was this seal generated? Well, get you some espresso, pour you a stiff glass of whiskey, maybe even eat a handful of golden teachers to... nah, let's just do it. (0:20:51)

The angel Michael produced a kind of show-and-tell, an angelic show-and-tell where a series of 40 angels appeared revealing either a letter above a number, a number above a letter, or sometimes just a letter, sometimes capitalized, sometimes not, sometimes two letters together, and then, you know, a random lowercase Greek omega. Just for funsies. Before, of course, praising God and disappearing with some pomp and a puff of smoke. (0:21:14)

These 40 letter-number combinations form the outer circumference of the seal. Now, a divine name is revealed by using that circle of letter and number combinations as a kind of combination lock. It rotates back and forth. So starting at various points of the system provided by the angels, and then rotating the series clockwise and counterclockwise, counting using the numbers in the position of the letter and the number, if they're above or below, clockwise when the number is above a letter, counterclockwise when the letter is over a number, counting until you get to a cell with only a letter, then stop. (0:21:56)

So it goes like this. Take those letters together. When you finish with that, you get a divine name, which the angels provide an accompanying sigil and a number which corresponds to the starting of those cells, the starting point of the cells that get you winding around this thing. That supreme name of God, as the text has it, is Galethog. Galethog. This divine name is populated along with some of the little crosses on the outer heptagon of the seal. (0:22:28)

Within that heptagon is a series of angelic names revealed to Kelly in a seven by seven grid, more grids, composed of the planetary angels of Zathkiel for Saturn, Zadkiel for Jupiter, Kumail for Mars, Raphael for the Sun, Haniel for Venus, Michael for Mercury, and Gavriel for the moon, and some more little crosses there at the end to fill the thing in. (0:22:55)

But to populate the heptagon, the square is read right to left, top to bottom, thus beginning with Z-I-I-R-H-I-A and ending E-E-I-I-M-G cross. These angels probably represent the highest realm of the heptarchy closest to the divine. Then another seven by seven grid is revealed. You having fun yet? I'm having fun. This time with a series of letters and numbers, letter number dot combinations, which generally function as L-R-E-L, angelic of God, typically angelic theonyms, at least in Hebrew. All right, the daughters of light are generated by reading the square diagonally backwards, top right until the longest diagonal and populate the inner star. (0:23:41)

The sons of light are derived from reading diagonally upwards from the bottom left to until the longest diagonal. They both end in S-T-I-M-C-U-L, stem cool, again placed clockwise below the daughters. The daughters of the daughters and the sons and the sons of light are derived from reading along the other diagonal. Ditto the sons of the sons and they're all placing increasingly inward clockwise into the sigil of truth. (0:24:15)

Further zigzag decoding reveals the names of the planetary angels Sabathiel for Saturn, Zedeckiel for Jupiter, Madimiel for Mars, Semelel for the sun, Nogael for Venus, Horaviel for Mercury and Lavavinel for the moon laid out in a cross at the center of the sigil. Finally, with some more crosses peppered in there, the sigil of God, the truth, is nearly complete. You just got to flip it over and reverse it. (0:24:41)

Missy Elliott style. Add a cross with the divine name Agla, Ataki Bor, Leolam, Adonai. God is forever mighty. Oh, and you got to make five more of these in pure beeswax. Deeswax. The main one a little over an inch thick and around nine inches in circumference. The other one's about five inches and so in circumference. The other four, by the way, are going to go into boxes upon which the great table of practice, the holy table, will be set. (0:25:13)

But more on the table in a moment. Now, how exactly the Heptarchic royal family fit into the seven kings, seven princess, 35 governors, and 294 ministering angels mentioned earlier isn't totally clear. The sons of light do seem to minister to the kings, so there's likely some general ministerial relation here, but it's opaque. However, the angels derived from the second 7x7 grid aren't minor players in the revelations by any means. (0:25:39)

Madimi, who Dee would actually name his daughter after, acts as a kind of angelic go-between between the sessions. She even grows up throughout the sessions and would eventually prompt the whole wife-swapping incident. (0:25:49)

You knew that the wife-swapping incident was gonna get talked about. It's Madimi. Madimi did it. There she appears like a fully grown woman. Ave, one of the sons of the sons of light, also plays the most Enochic role in the whole business and would actually lay out the great table of the Earth system. Il, they go by Il, or Elemessa, reveals the names of the 30 aethers and the calls in the angelic language to open them. (0:26:21)

Oth reveals the proper use of the Liber Loga and... Oth shuts the boys down because they're trying to use the Liber Loga to find buried treasure. Be still my heart. In other words, these spirits are anything other than merely derivative or secondary in the later revelations of the Enochian system. Thus going through the torturous cryptographic process of understanding how at least the names of these entities come to populate the system... well, I think it's important. (0:26:55)

I don't think you should just jump over all this just to get to all the the wings of the wonder framed in the depth of my jaws. Yeah, that stuff's cool, but you gotta earn it with cryptography. I love this stuff. Just grids. Man, I love grids. However, it's also worth mentioning here that there are a lot of other spiritual creatures or angelic beings that seem to fit neither in the system of the 49 Heptarchic Kings and their retinues, nor in the system of the Royal Family derived from that second 7x7 grid. (0:27:31)

Galva, for instance. Galva. This is like Sophia. Like, wisdom in the whole text. She's like the end. For the revelation of the final page of the Liber Loga, Nalvaj is instrumental in the revelation of the celestial or angelic speech, the Enochian language, along with Mapsama. These angels, among a few others, seem to appear in neither system, and it's unclear how they fit into the entire angelic ecology. (0:27:58)

And yet, they nevertheless remain decisive in the fundamental revelations of the magical system or systems, thus making them, well, all the more mysterious. More mysteries to add to the pile here. Thus, while the Heptarchic squares in the second 7x7 grid seem to produce many, most, and some of the more important angels, these systems do not exhaustively describe the totality of the angelic ecology. (0:28:33)

So, I have no idea. I have no idea. Again, there's a pile over there. I keep a pile of mysteries just right over there. It's off camera, but I just, it's on my pile. You can go through my pile. It's like the Oxyrhynchus of Esotericism, just right over there. Perhaps next, it's best to describe the revelation of the Laman and the Holy Tablet, the text of both of which is derived from two 12x7 tables grids composed of the names of the Heptarchic kings and the princes, which vary slightly. (0:29:02)

I refer to the Laman table as the asymmetric table and to the table as the table table. Sorry, there's a symmetric table. These items were revealed in April of 1583 in the midst of the later celestial speech and the Logos sections. Again, showing just how much of this ship is absolutely being built at sea. The revelation of the Laman, by the way, had a bit of a bumpy start with the demon introducing a false one early on in the sessions. So, beware of demons, but let's see how the correct one was revealed. (0:29:31)

So, let's start with the asymmetric 12x7 Laman table. This table, read right to left, is composed with the Heptarchic solar king, Bobogal, but with the Venusian prince, Bornogo. And then it continues with this asymmetry on the left with solar Bephathis and Marsha Babalel. And it continues like that. (0:29:57)

I call it asymmetric because you would expect the solar king to be matched with its solar prince, which is exactly what you get with asymmetric table. Table. That's the table that you use to make the holy table. Yeah, you got that already. But from this 12x7 Heptarchic table, the asymmetric one, along with a center 3x4 section, which overlaps the king's and the prince's names, the text of the Laman is derived in three sections. (0:30:23)

Those of the flesh, the heart, and the skin. Why flesh and skin are different, I don't know. The flesh letters are basically the rows and the columns of the 12x7 table, though divided into groups of twos and threes. The hearts are generated from the interior of the 3x4 table in weird inconsistent zigzag patterns. Finally, the skin letters come from the left, right, and two columns with the upper and lower most forming the cardinal points of the center of the diamond of the Laman. And the rest of the letters filling in the grid, though not in a totally consistent way, they seem to go left to right, but then they get scrambled about three lines in. (0:31:02)

Now you switch all the letters from Latin to the Celestial, or the Enochian alphabet, and then you flip it and reverse it. Some more Messy Elliot jokes. At any rate, you flip it over to the backside of the Laman, you have to attach a small crystal lens to it, around which the names of Jupiter, Mars, Sun, Venus, and Mercury written. (0:31:20)

Why Saturn is missing and the moon are also missing from that is anyone's guess. Did it with how to attach the lens? I mean, they didn't have like hot glue guns or anything back then, but I don't know, maybe could use some more Deez Wax. But when active, the Laman is covered much like the other similar Lamans in the Solomonic magical tradition. (0:31:40)

In this case, it's covered with a bit of light linen. In fact, a lot of this is covered over the way that Aaron Leach pointed out to me in private correspondence. The Laman, a positive mainstay in medieval ceremonial magic, harkens back to the days of the Israelite high priest's vestment of the Turim, the rose. This is a breast plate with jewels representing the 12 tribes of Israel and the celestial Zodiac, if you believe the likes of Ibn Ezra. Further, that breastplate also contained a means by contacting the divine to learn the divine will. (0:32:14)

It's a divinely sanctioned form of divination allowed to by the Israelites. And further, it allowed you to know the future more generally, though the rabbis debate about how exactly it was supposed to be used and how it worked. The famed Urim Votumim. It seems that the attached lens here allows the Magus to see the state of God's people throughout the whole earth and is functioning in some analogous form to the Turim and the Urim Votumim of the high priest of ancient Israel. So again, the Magus is transformed into a priest-like character. (0:32:43)

The holy table or the instrument of conciliation was to be composed of sweet wood. I always imagine it being made from really fragrant cedar, but I'm probably wrong about that. There's a lot of guesses around what it might mean. It's about three foot square and about as much off the ground, set atop those boxes containing the smaller five inch sigils of truth, remember. (0:33:02)

Here we employ another 12 by 7 table, this time read left to right with the Heptarchid kings and princes. Now in symmetric planetary order, Venus, Sun, Mars, down to the moon. This one's symmetrical. (0:33:17)

However, to get the lettering on the table, one adds back the initial B on the corners of the table and then reads up and down vertically from the prince side of the table to the king side of the table in three lines, going either clockwise or counterclockwise, starting with the top row, either left to right or right to left. (0:33:39)

There's some debate about this. Causabon's table in True and Faithful Relations favors the former. Peterson, OG Peterson, defends this view. Other occultists, including Leach and Duquette, also titans in the industry, prefer the latter in a drawing of it by Deej. Honestly, it shows this configuration in the diaries. Oh, Deej often changes things in the diaries. (0:34:01)

Honestly, it is all very confusing here to me. If it's Celestial or Enochian flows right to left like Hebrew, Causabon should be, well, backwards and the text should go counterclockwise around the table. But to Peterson's credit, the diaries do seem to indicate a left to right clockwise flow, at least in one description of the table, and the letters flow that way around the table. (0:34:24)

Luckily for me, I ain't gotta settle this debate. Y'all gotta figure it out. Practitioners, y'all fix this. Let me know how it goes with the Angels' Conversations. Though like other asymmetric 12x7, there is also another overlapping 3x4 grid section at the center of the Kings and the Princes. Well, you simply rotate that 3x4 grid 45 degrees counterclockwise or clockwise, depending on your interpretation of the diaries and the data presented in them, and that becomes the center of the grid within the large hexagram on the table. (0:34:56)

Now, like the layman, switch it and reverse it. Kind of. You put everything in Enochian or Celestial letters, sorry for I'm keep making that Missy Elegia. But at any rate, a table that once belonged to John D., it's now lost in a fire, had been painted red with a gold background with a blue border of the large hexagram, and the center was also gold. (0:35:17)

The center letters were gold with a blue grid around them, and that all looks frightfully garish to my opinion. The Angels themselves don't really seem to care much about what color all this stuff is supposed to be. They kind of tersely remark at one point, we have no respect of color. I kind of imagine them sounding like Transformers for some reason. Again, the Holy Table conjures up to the mind the Israelite temple imagery to what is most probably directly related to the Ars Almudel. This is a mode of spirit and angel conjuring, employing a similarly decorated portable shrine table. (0:35:49)

Though the Holy Table, the Enochian table here doesn't feature holes drilled in it, which incense could waft through, but is meant again to support the central wax sigil of God, the sigil of God Emmet, which again supports a, well, a seer stone on top of that. However, with the incense of creations placed atop the table, it very much resembles the table of practice we found in the astrological planetary magic of texts like the Ars Paulina, which again would ultimately be found in the lesser key of Solomon. Again, so much of the heptarchic system is synthesizing previous forms of magic. (0:36:26)

Speaking of those incense of creation, they're just revealed out of whole cloth. They're just revealed all complete at once following the revelation of the seal of God Emmet. They are seven planetary sigils or talismans made either from purified tin, or they're just painted directly upon the Holy Table. You have some options here. Again, while they are revealed in Latin letters, they're ultimately meant again to be shown and used with celestial or Enochian letters. (0:36:57)

While they have some ritual use, exactly how they're employed isn't clear. I mean, it's not like you have to pick them up. Otherwise they couldn't just be painted on the table, but they were placed around the seal of God Emmet, used around the seer stone that is, in the traditional planetary order there. (0:37:12)

Because they were revealed wholly one incense at a time, why some are square and others are circular inside of a square isn't clear against my pal mysteries over there. Likewise, the content of each of these incense is also completely mysterious. Though one will notice the preponderance of the letter B or the celestial Enochian letter Pa. My own speculation is that D.N. Kelly via Reuchlin, or via Agrippa via Reuchlin, latched onto the importance of the letter Bet in the Kabbalah and the Hebrew Kabbalah as having to do with creation. (0:37:48)

The first letter of the Torah, Berashit, is the, well, it's the word in the beginning, the first word for creation, Berashit Barah, like God in the beginning, God created, again, blah, blah, blah. Commentaries on the letter Bet in traditional Kabbalah strongly link the letter with the act of creation. But again, this is totally speculation on my part if I'm being honest here. (0:38:09)

Though interestingly enough, Aaron Leitch and I did come to very similar conclusions independently in this regard. I just found this out this morning when reading Aaron's comments on this episode. So great minds, cracked minds, think alike. Finally, we come to the golden ring, which the angels make clear is necessary for the magical practice. (0:38:31)

Of course, the angel Michael also reveals that this was the ring given over to Solomon for his use in magical powers, controlling demons to build the temple, perhaps, restored here in the Enochian diaries for the first time. Unlike the rest of this complicated equipment, the ring is rather simple. It's just a gold band with a flat square bezel with the Hebrew word Pele, miracle, written in the corners, and a circle to line through it with a letter V or U and L vertically. (0:39:00)

Perhaps this is a reference to the same character on the solar incense of creation, gold being a nice kind of piece of connective tissue between the solar incense and the gold ring. The divine name Pele is written in Latin letters for some reason rather than in Hebrew, but it's only three letters in Latin. But it's only three letters in Hebrew, which I guess would break the symmetry of the ring, I suppose. (0:39:22)

Just strikes me as odd that you would have a Hebrew name for God written in Latin letters. Whatever. Regardless, this is a divine name. It's used in Exodus and the Psalms. We still use it every week in the Jewish liturgy. Again, this is probably found by D.N. Kelly in Agrippa's Occult Philosophy, but ultimately it entered non-Jewish Kabbalah via Roichlen and texts like De Verbo Merifico. Now, along with all of this, one uses a seer stone or scrine stone. (0:39:52)

In this case, a pretty simple two-inch diameter crystal ball, though sometimes it is set into a kind of device in the diaries. By the way, there's no evidence that the black obsidian mirror in the British Museum was ever owned, much less used by John Dee. In fact, if you know anything about the heptarchic system, it doesn't really fit into any of the ritual furniture we've been describing. (0:40:13)

You can't lay it flat on the sigil of truth. You need to prop it up. And how do you do that exactly? Now, Dee actually draws the seer stone he's using on several occasions in the diaries. You can see pictures of the seer stone. So again, it's just a smallish crystal ball now with a little red silk as carpet for the holy table and the scrying chair and everything else described so far in the Megas is basically ready to do. (0:40:36)

Well, what exactly and how? Well, we get some clues of the how from Sloan 3188 and 3191, which include petitionary prayers for the spirits to appear and for the angels do strongly suggest that the ritual equipment was meant to reconcile and dignify the Megas above their normally sinful station to commune with the celestial world. But to what end? (0:41:01)

The most common answer in the diary seems to be some kind of remote viewing whereby the Megas and the Scryer can kind of see what's going on with God's people throughout the creation. And that's it. It seems to be a kind of tool for divine espionage. But however, it does seem that there are suggestions that there are further mystical uses of the system. (0:41:25)

But exactly what all of this is meant to do, in my opinion, remains completely mysterious. We have this whole system, but it's not really clear what it does, aside from spy on people. That's really the only inkling that the angels give us. Now, this is compounded by the fact that we have no evidence, no evidence that D.R. Kelly ever used the system. (0:41:48)

Now, that's not to say they didn't. They could have, just that no records survive him. Not the kind of thing that usually makes it in history. And I certainly think they meant to use the system. Some of their equipment survived D's lifetime and does right down to this day. Further, Sloan 3191 is clearly D's personal grimoire and is very oriented toward the very practice of the system. So I certainly think they meant to practice the Heptarcheia system. (0:42:12)

But did they? I actually doubt it. Why do I doubt it? Because the angelic revelations themselves shifted in priority. After most of the Heptarchic system was revealed through November 1582 and then a little bit in April 1583, the focus at that point was fully on the revelations of the Liber Loga and the Gabofa ritual that had all of this apocalyptic intensity. (0:42:41)

D was simply taken, trying to get all of the Liber Loga stuff done, prepared on a relatively short notice, I think by August of that next year, and all of that stuff is even more fun. With grids and mystical languages and aethers and Enochian script and all of that, I think the revelations of the Heptarchic material, along with some of the probable preparation of some of it, was just enough to jump start things to the next level. (0:43:12)

And that next level was the Liber Loga rituals. Regardless of all that, with some creativity, especially knowing about the previous practice of Solomonic Grimoire magic through this period, it isn't terribly difficult to imagine rituals for things like consecrating this equipment, the kind of robes that one might wear while you're doing it, what further it might be done for. (0:43:32)

You can kind of fill out a lot of the final details of the system and contemporary occultists have done wonderful forensic work to do just that. The genius involved here is breathtaking. I really admire this kind of religious forensic sleuthing, and I have to say, but to me, the Heptarchia system is incredible for not only its complexity and mystery, but also how it basically synthesizes so many centuries of Grimoire or Solomonic magical practice that came before it into making one of the grand unified theories of practice of magic. (0:44:05)

Frankly, of all time, in some sense, this system is a wonderful, amazing hinge between the more medieval, traditional conjuration of spiritual creatures, that form of magic, and the dignification of the magus with divine magic, more typical of Renaissance magic, like folks like Ficino. Also with a very strong admixture of Kabbalistic undercurrents coming in from Reuchlin and Agrippa. Here, the Heptameron, the Liber Uratus, more Goetic-style spiritual descriptions, the planetary magic of the Arbitel and the Allsparlina, the Theurgia Goetia, along with, I don't know, Athanasius Kircher, all of this and many classics of Grimoire magic are fused with the newly imported Christian Kabbalah and Ficino and Pico-like concerns, likely via Agrippa, with mystical dignification of the magus and conciliation with the divine, in a true, and I really mean this, a true tour de force of magical theory and practice. (0:45:11)

In this way, I would say that the Heptarchia Mystica is, to me, far more impressive than the grids and the calls in the Celestial Enochian language that often, frankly, just steal the show when studying this material. Indeed, there is a fantastic master's thesis, a dissertation maybe, precisely on situating this magical system within the larger historical context of that logical magical matrix I was just describing. (0:45:42)

It's, in fact, a thesis that I very seriously thought about writing before I gave in to my own intellectual masochism and tackled John Deas' 1564, Monas Hieroglyphica. Still Stockholm Syndrome with that one. (0:45:54)

The literature on Enochian is just enormous. But the volumes that have helped me, without which I could not have written this episode, are include Duquette's Enochian Vision Magic. You just become cooler reading Duquette. Aaron Leach's Essential Grimoire Magic. James' Transcription of Sloan 3191. Joseph Peterson. Joseph Peterson knows who he is. His amazing website and his edition of John Deas' Five Books of Mystery along, of course, with a constant reference back to the manuscripts themselves and Joseph Peterson's website. (0:46:29)

I'd also point out that these texts are lovely not only because of their incredibly close attention to the details of how these famed revelations came about. Again, these guys are working so diligently. It's amazing. But also how they all slightly disagree with one another, especially, for instance, in the creation of the Holy Table, or just in a sense, in a practical sense, about how one must attend to the angel's instructions in the creation of these ritual objects, with Duquette being a lot more liberal than someone being a bit more traditional about what should be done. (0:47:00)

I love that. Again, those are practical questions, and I'll let those expert practitioners debate those matters. But lively debate, if respectful, of course, isn't only deeply productive, it's also a sign of respect. Debate, respectful debate, respectful disagreement is a sign of respect. And at this point, if one were following the revelations, you can turn, frankly, to my series on the Enochian language and the revelation of the Liber Loga. Of course, we're not done by any means with Enochian magic. (0:47:34)

There's still lots more to cover, including the later parts of the Earth and the Watchtower working that are found in the Cotton Appendix or in True and Faithful Relation. So more on all of that later. Again, Aaron, thank you so much for taking a look over this script. I really appreciate you and your work, and I really encourage people to go over to his website, get an autographed copy of some of his books and support your local esoteric practitioners. (0:48:02)

But more Enochian magic to come. Until then, I'm Dr. Justin Sledge, and thank y'all for watching Esoterica, where we explore the arcane in history, magic, magic, philosophy, and religion. Now I'm going to go dig around in my pile of mysteries. See y'all. (0:48:23)

(2025-08-21)