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Joe McMoneagle : 臨死体験特有のトンネルに手で触れ、詳しく観察した ⇒ この機序を説明する

· 14 min read

前置き

Scott Taylor (Monroe Inst. 元トップ) の講演:文字起こし+和訳

からタイトルの話題に絞る。

Scott Taylor が Joe McMoneagle (遠隔視の第一人者、Monroe Inst. の所有者でもある)から聞いた話。

和訳にある「サンター 」とは saunter で、ゆっくり歩くこと。

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これからトンネルについて話しましょう。 どこかで、たいていは部屋の隅で起こるものです。 角には神聖な何かがある。 空気そのものがトンネルになるんだ。 そして、旅立つ魂はそこに行くことになる。 トンネルの先には明るい光がある。 (0:48:36)

そしてあなたは、自分がそこに行くことになっていることを知っている。 (0:48:38)


そうする人は、たいていこのトンネルを飛んでいく。 そしてできるだけ早くそこへ行く。 光が彼らを呼んでいる。 そしてそれは、彼らが一緒にいたいと思うものなんだ。 そして実際、彼らはとても速く進むんだ。 彼らは風が顔に当たって髪を通り抜けると話す。 面白いコンセプトだね。 そこに空気はないと思う。 (0:49:07)

もちろん、一度でもやったことがある人は別だ。 私は長い間ここでトレーナーをしています。 ジョー・マクモニーグルの話は50回くらい聞いただろうか。 ジョー、君の話には注目しているよ。 そして2度目の臨死体験で、間違っていたら訂正してくれて構わないが、彼はトンネルを急がないことに決めた。 なぜなら彼はすでに光が何であるかを知っているからだ。 (0:49:43)

彼はそこに行ったことがある。 どこに行くのかも知っている。 だから何を急ぐんだ? だから彼は私に新しい言葉を教えてくれた。 それは 「サンター 」だ。 トンネルを歩いてみよう。 なぜなら、トンネルをぶらぶら歩けば、突然、ここが壮大な場所であることを発見し始めるからだ。 音と色と光がある。 素晴らしい音楽がある。 (0:50:11)

そして壁に触れると、壁が変形する。 そしてそこには、物理的な平面には存在しない色がある。 トンネル体験をさせてくれる変わった友達がいると、こういうことが起こるんだ。

▼原文 展開

And now we're going to talk about the tunnel. So somewhere, and usually it happens in the corner of a room. There's something sacred about corners. That the air itself then forms into a tunnel. And you know, as the departing soul, that's where you're supposed to go. There's a bright light at the end of the tunnel. (0:48:36)

And you know that you're supposed to go there. (0:48:38)


And people who do that, usually they fly through this tunnel. And go there as fast as they can. And the light is calling them. And it is just something that they want to be with. And it's just, in fact, they go so fast. They talk about the wind going against their face and going through their hair. Interesting concept. I don't think there's any air out there. (0:49:07)

All this is, of course, unless you've done this once before. Now I've been a trainer here for a long time. And I probably heard Joe McMoneagle talk, what, 50 times? And actually, Joe, I pay attention when you talk. And in his second near-death experience, and you can correct me if I'm wrong, he decides to not rush down the tunnel. Because he already knows what the light is. (0:49:43)

And he's been there. And he knows where it's going to go. And so what's the rush? So he taught me a new word. Which was saunter. Let's just saunter down the tunnel. Because if you can saunter down the tunnel, all of a sudden you begin to discover that this is a magnificent place. There is sound and color and lights. There is extraordinary music. (0:50:11)

And if you touch the walls, they morph. And there are colors there that don't exist on the physical plane. Now, this is what happens when you have unusual friends who would like to give you a tunnel experience.

動画(1:24:03)

The Relationship Between NDEs and OBEs. Scott Taylor at Monroe Institute

www.youtube.com/watch?v=15k5RVDdd74

この機序を説明する

トンネルは実在しない

Joe McMoneagle のこの体験の証言に嘘はないと思うが、体験内容は事実ではありえない。なぜなら、臨死体験は(ごく稀に ESP 成分が混ざり込む) 幻覚/白昼夢 の範疇に属する体験なので、現実ではない。

Scott Taylor 自身もこの講演の中で、

これからトンネルについて話しましょう。 どこかで、たいていは部屋の隅で起こるものです。 角には神聖な何かがある。 空気そのものがトンネルになるんだ。 そして、旅立つ魂はそこに行くことになる。 トンネルの先には明るい光がある。 (0:48:36)

そしてあなたは、自分がそこに行くことになっていることを知っている。 (0:48:38)


そうする人は、たいていこのトンネルを飛んでいく。 そしてできるだけ早くそこへ行く。 光が彼らを呼んでいる。 そしてそれは、彼らが一緒にいたいと思うものなんだ。 そして実際、彼らはとても速く進むんだ。 彼らは風が顔に当たって髪を通り抜けると話す。 面白いコンセプトだね。 そこに空気はないと思う。 (0:49:07)

と述べ、風は現実ではないことを認めている。

つまり、Scott Taylor は

  • トンネルの中で体験する風は現実ではないが、
  • トンネル自体は現実だ

と無前提に思い込んでいる。

だが、トンネルと、トンネルを通過する時に感じる風の間に本質的な違いはない。どちらも同様の機序で同時に発生したものであり、その本質は 幻覚/白昼夢 でしかない。当然、トンネルの先で出迎える故人となった親類縁者も実在ではない。

トンネルが出現する理由

これは憶測だが、

  • トンネルが見え、そのトンネルの向こう側に光が見える

のではなく、

  • 遠くの彼方に光が見える→その光に惹きつけられる→その光の輝きを増し、光の周囲がより暗く感じられる(心理的・視覚的な錯覚)→トンネルの先に光があるように見えてくる

という機序だろう。

トンネルの壁に触れたら変形した理由

Scott Taylor が聞いた

そして壁に触れると、壁が変形する。 そしてそこには、物理的な平面には存在しない色がある。

という Joe McMoneagle の話は、この体験が 幻覚/白昼夢 であることを示している。

若干の素質がありさえすれば、誰でも地道な訓練(*1)を積むことで、明晰夢を含めた、特殊な意識状態を誘発させ「今まさに体験している最中の 幻覚/白昼夢」 の筋書き、出来事、形状などをある程度、リアルタイムで思い通りに変化させることができるようになる(コントロールが効く)。そうなれば、荘厳な夕焼けの情景を生み出すことも、闇の彼方に光を生み出すことも難しくはない。

この仕組みは密教の観相でも高等魔術でも同じ。LSD/DMT の類ではこのコントロールの手綱がなく、暴走した馬に行先を任せることしかできない。

  • 壁に触れると、壁が変形する

のは、まだこの支配力の自覚が十分ではないことを示している。支配力が十分にあれば、壁は思い通りに変化するし、一定状態のままにもできる。

また、

  • 物理的な平面には存在しない色がある

というのも、この体験が 幻覚/白昼夢 であることを示している。先述の特殊な意識状態では「輝く闇」や「圧倒的な輝きなのに全く眩しくない光」といった矛盾した視覚体験を作り出せる。実在の光ではないゆえに、そうリアルに感じさえすればそれで「不可思議な光」の一丁上がりだが、実際は微妙なコツが必要。

色だけではない。音も同じことが言える。現実の音なら音名が判別できるものだが(というか、音名として聴こえるものだが(*2))、幻覚/白昼夢 の中で聴く音は音名が定まらないことがある。これは物理的な次元には存在しない音…とも解釈できなくはない。

だが、その解釈は無理がある。これを説明すると

  • (臨死体験では)物理的な平面には存在しない色(音)がある

のではなく、

  • 臨死体験で見聞きする色、音は肉眼や耳の聴覚で捉えたものではなく、その模造品でしない。不完全な模造品であるがゆえにその色や音の判別が困難となる場合が生じる

  • (臨死体験では)色(音)の判別機能それ自体が歪みだすゆえに、判別できない色(音)に出くわした → 存在しない色(音)という誤認が生じた

…などが実際の機序だろう。

(*1)

多機能携帯電話に縛られ SNS に侵された現代人には、この地道な訓練がもう実質的に不可能になりつつある。

(*2)

音感が乏しい人向けに色で説明すると…。夕日の赤い色は、

  • その夕日を見てから「その後に、その色は周囲の色との相対比較で緑でも青でもなく赤だと判別する」のではなく、
  • 最初から「赤の色として」見える。

同じことが音でも自然に生じるのが音感。(実際はピアノなどの音源特有の音色が絡むのでもっと複雑)

(2025-01-23)