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昔の SF 作家(光瀬龍)の UFO 目撃証言 ⇒ この謎を解く

· 5 min read
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前置き

積んであった古本にタイトルの証言を見かけた。でとりあえず、OCR 処理して引用しておく。後日、この UFO の正体の謎解きを行う予定。

昭和8年(1933年)の目撃体験なので、92年前の事例。ほぼ 1世紀の間、誰もこの正体を推測すらしていないようだ。

昔の SF 作家(光瀬龍)の UFO 目撃証言

引用

私のUFO体験

昭和八年の秋のある日でした。そのころ、わたしの家は南千住にありました。五歳の私は、三歳年上の姉といっしょに二階へ上り、手すりにつかまって外をながめていました。

その日は朝から雨だったのですが、午后には雨は上り、雲も幾分、高くなってきていました。ふと私は空を見上げたのです。ちょうど真上に雲の切れ目がありました。その切れ目は、おとなが親指と人さし指をいっぱいにひろげたぐらいの幅で、南から北へ、川のようにのび、そこから青い空がのぞいていました。

まったくとつぜん、一方の雲のかげから、奇妙なものがあらわれたのです。それは、このような形をしていました。

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です。

全体が銀白色で、雲かけむりのような、ソフトな感じでした。大きさは、うでをいっぱいにのばして見た百円硬貨ほどだったでしょうか。そして、周囲の輪の部分と、中央の十字形の部分の間からは、背後の青い空が見えていました。その物体は音もなく雲の切れ間を横切り、一方の雲のかげへと入ってゆきました。

いったいこれは何だったのでしょうか?

鳥や飛行機、風船などを見まちがえたというのではないようです。今でも私ははっきりとその形をおぼえていますが、その形の異様さが幼い子供の心にくっきりと焼きついたのでしょう。

子供の私が受けた衝撃は、今、思うに、恐怖というよりも、たいへんいきいきした感動でした。

おそらく、太古の人間が、はじめて海を見たり、落雷や山火事を目にしたときのような、ふるえるような感動でした。私はこの妙なものを見た話は、だれにもしませんでした。だれも信じてはくれないだろうと思ったからです。

太平洋戦争が終って、UFOに関する知識や情報がどっと入ってきました。私もいろいろしらべてみましたが、とうとう

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に関する記事はなにひとつ出ていませんでした。

いったい、あれは何だったのでしょうか? もし、あの物体の中に生物が乗っていたものとすれば、かれらはどこから来てどこへ行くつもりだったのでしょう? 五十年近くもたったのですから、今でも飛びつづけているとは思えませんが、どこへ帰っていったのでしょうか?

ふしぎな体験でした。

ref: 『UFO遭遇事典』、立風書房、1990-04-30

この UFO の正体を解く

(後日追記)

(2025-04-23)