『山怪』現代版遠野物語:山で景色が左右反転、遭難しかけた。⇒ この謎を解く(書式変換)
前置 (2021-04-03 begin)
Missing-411 事件の謎を解く 足がかりのひとつ になるかもしれない証言が下。
ソースの証言記事全体が短いので、前後部分を意図的にカットしている。(全体をまるごと引用するのは遠慮)
履歴
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(2025-02-14) 書式変換
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(2023-04-27) 追加。OCR 処理したテキストを追加。『山怪』現代版遠野物語:山で景色が左右反転、遭難しかけた。⇒ この謎を解く (+追加) (2023-04-27)
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(2023-03-09) 追加。『山怪』現代版遠野物語:山で景色が左右反転、遭難しかけた。⇒ この謎を解く (2023-03-09)
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(2021-04-03) 作成。『山怪』現代版遠野物語:山で景色が左右反転、遭難しかけた。 (2021-04-03)
引用
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185頁
の過ちに気がついた。 「おら、いったどうしちまったんだあ? 左右が反対に見えてたような気がするべ……」
いつもの道で右折と左折を間違える。これが一番多い遭難のパターンなのだ。本来行くべき方向とはまったく違うほうへ足を進める、それも確信を持って。
しかし経験者によく聞くと、これは何も初めての場所や視界が悪い時に限られた話ではない。集落からさほど入っていない、どちらかというと行き慣れた範囲でそれが起こっている。 だから経験者は一様に狐にやられたと言うのだ。
実は私もこの左右反転状態を経験したことがある。子供の頃に家の近所で一度だけ起きたが、あの不思議な感覚は今もってはっきりと覚えている。家に向かっているはずなのに、見える景色が何か妙なのだ。よくよく周りを見ると、鏡に映ったように景色が逆だった。右にあるべき教会が左にある。このまま進んで果たして家に帰りつくのか不安に駆られたが、横を歩く両親は普通に歩いている。そしてしばらくすると家が見えてきた。その頃にはいつもと変わらの景色に周りが戻っていた。いくら考えても分からない不思議な出来事である。
あの時私一人だったらどうなっていたのか?あれはひょっとしたら狐に化かされた責重な経験だったのかも知れない。