David Paulides : UFO と missing-time (書式変換)
前置き(2025-01-04 追記)
UFO/abduction 現象に missing-time が伴うことは Budd Hopkins らの発見だが、その機序について思い当たった当時(2021年末)に作成した記事がこれ。
ついでなので、文字起こしを まともなもの に差し替え(Google → Whisper)、和訳も追加した。
履歴
(2025-01-04) 書式変換+文字起こし差し替え+和訳
(2021-12-20) 作成。 David Paulides : UFO と missing-time
手抜き
13:30-- 視聴者からのメール。9歳の時、UFO を近距離で目撃、その直後に missing-time を経験。父親が探していた。当時はなんとも思わず、何年も後になってこの体験をリアルに思い出した。
FasterWhisper AI(large-v2 model) + DeepL(2024-07 model)
僕は9歳で、夕食を食べに行くために友達の家から家まで歩いて帰っていた。 (0:13:21)
そして私は私道を歩き始め、松の木の間を回転する狂ったような光のパターンを見た...私たちの前庭に背を向ける農地の小さな池の上に。 松林のせいではっきりとは見えなかったが、円形の円盤のような形をしていて、本当に驚いた。 たぶん30秒くらい見た後、気がつくと私は家に10フィートくらい近づいていて、あたりは真っ暗で日差しはまったくなかった。 (0:13:49)
そして父がパニックになって駆け寄ってきて、1時間私を探していたと言った。 9歳くらいだったので、時間を確認することもなく、どれくらい家を空けていたのかもわかりませんでした。 もうひとつ不思議なのは、この出会いを16歳になるまで覚えていなかったことだ。 (0:14:08)
今でも怖くなる。 ですから、こうした時間の喪失や記憶の喪失という事実は、アブダクションを主張する人々に非常によく見られることなのです。
I was nine years old and I was walking back home from a friend's house to go to dinner. (0:13:21)
And I started walking up my driveway and I saw a pattern of the craziest lights rotating through the pine trees... over a small pond in the farm field that backs up to our front yard. I couldn't see it clearly because of the pines, but it was definitely a circular disc shape that really amazed me. After looking at it for maybe 30 seconds, the next thing I knew I was probably 10 feet closer to the house and it was fully dark and no sunlight at all. (0:13:49)
And my dad came running up to me panicked saying he was looking for me for an hour. Being around nine years old, I didn't check the time and see how long I was gone. The other weird part is I didn't remember this encounter until I was 16 years old. And when I recalled it, I remember everything vividly from when I first saw it and seeing my dad. (0:14:08)
It still freaks me out. So those facts of losing time and loss of memory are very common to people who claim abduction.
動画(33:00)
Missing 411- David Paulides Presents a Case from NH and goes On Scene for the Friday Special.
コメント
このような事件について、David Paulides も UFO が missing-time を引き起こしたと判断している。
過去記事(*1)でも述べたが、私の見解は全く異なる。この事例で言えば、UFO が missing-time を引き起こしたのではなく、現場で発生した(電界変動パターンなどの)稀で特殊な自然現象がトリガーとなって
- UFO/orb の映像を脳内に生み出し、
- missing-time の体験(*2)を生じさせた
…そう考えている。
(*1)
Steve Ward : Bigfoot や幽霊兵隊の出現で、車のエンジンが停止 ⇒この謎を解く
(*2)
もちろん、物理的な時間経過が周囲のそれとギャップを生じるわけではない。脳の側頭葉内側下部に位置する海馬の記憶固定機能が一時的に正常に働かなくなることで missing-time 体験が生じるのだろう。なお、海馬は酸素欠乏などのダメージに極めて弱く機能がすぐに低下する。だから高齢になれば物覚えが悪くなり、認知症発生率も高くなる。
つまりその間の記憶が欠落することで missing-time 体験が生じる。その意味では一部の夢遊病者が車を長距離運転したり(交差点では確認できるし、赤信号ではきちんと止まることができる)、他人と会話もこなせるのと似ている。なのに本人はそれを全く覚えていない。
運転中の UFO 目撃者が missing-time し気づいたら、遠く離れた場所で車を走らせていた…そういう証言が多数あるが、上記のような機序で発生したのだろう。
上記の仮説が正しいとすると、missing-time 中の体験を退行催眠で想起するのは原理的にほぼ不可能となる。なぜなら、海馬が正常に機能していないゆえに記憶が固定化されていない(=保存されていない)のだから。それゆえ、退行催眠で強引に想起した体験は無自覚の創作物語となりやすい。退行催眠が、本当に当時の時点に意識を「退行」させるのであれば、海馬が正常に機能しない状態の意識に「戻って」その体験を語るのであるから、どうしても創作に傾く。
missing-time だけではなく、abduction 中の体験を退行催眠で想起する試みも同様である可能性が高い。
David Jacobs が退行催眠を何度も繰り返すことで想起する内容が次第に具体化、明確化される事例が多いと語っていたが、無自覚の創作だとするとそれも納得できる。この意味で、刑事が容疑者への尋問で何度も何度も同じ状況をしつこく語らせる事には長短がある。
(2021-12-20)