Jeff Kripal:UFO/abduction は不可解。我々には理解不能だ ⇒ この理解の壁を破る
履歴
(2024-07-28) 追加。タイトル変更。ついでに和訳を入替。
(2022-07-04) Jeff Kripal : UFO/abduction 体験者の証言を詳しく聞けば聞くほど、より不可解になる。我々に理解できるかどうか疑問 (2022-07-04)
(2022-07-04 begin)
前置き
Jeff Kripal は Rice Univ. の宗教学教授(Mircea Eliade が率いた Univ. of Chicago で宗教学を履修)。超常現象に関する本、 "the Impossible The Paranormal" も書いている。
Charles Fort や Jacques Vallee を扱った本、"Ahthors of the Impossilbe" も書いている。さらに Whitley Strieber との共著、"The Super Natural: A New Vision of the Unexplained " もある。
DeepL 訳
ジェフリー・ジョン・クリパール(1962年生まれ)は、アメリカの大学教授である。テキサス州ヒューストンのライス大学でJ.ニュートン・レイザー哲学・宗教思想講座を担当している。
神秘主義文学におけるエロスと倫理の比較研究、アメリカにおけるアジア宗教の反文化的翻訳、グノーシス主義からニューエイジ宗教に至る西洋秘教の歴史などを研究している。
ref: Jeffrey J. Kripal - Wikipedia - https://en.wikipedia.org/wiki/Jeffrey_J._Kripal
Jeffrey Kripal on how to think about the UFO phenomenon | Rice News | News and Media Relations | Rice University - https://news.rice.edu/news/2021/jeffrey-kripal-how-think-about-ufo-phenomenon
手抜き
超常現象/UFO/abduction の体験者の話を詳しく聞けば聞くほど、より不可解になる。我々に理解できるかどうか疑問だ。
Whisper AI(large-v2 model) + DeepL(new model)
(2024-07-28 差替)
人々はさまざまな理由で秘密を守ります。その多くは理解できるものです。 そして、この経験が、私が超常現象の研究に打ち込むきっかけになったと思います。なぜ なら、私はそれを「隠された秘密」と呼んでいるように、本質的には目に見える秘密だと思うからです。 そして、私は長年にわたって体験者に衝撃を受けてきました。 長い経験から、彼らが最初に話してくれる話は全体ではないことを学びました。 (00:14:33)
実際に、話の内容は彼らが話してくれたことよりもずっと奇妙なのです。 また、彼らが話す2回目や3回目の話は、真実ではないことも知っています。 話が進むにつれ、ますます奇妙になっていくのです。インタビューで述べたように、実際に意味が分かることはありません。 率直に言って、知的においしいと感じますが、同時に謙虚な気持ちにもなります。 そして、これが私がこの経験から得た本当の教訓だと思います。 (00:15:05)
私たちはそれを理解できるとは思えませんし、理解できる能力があるかどうかもわかりません。 おそらく、理解できないでしょう。 私たちが想像できる以上に奇妙なことです。
People keep secrets for all kinds of reasons, many of which are quite understandable. And so I think that experience really keyed me in to this later work on the paranormal, because I think it's essentially a secret in plain sight, as I call it. And I've really been struck with experiencers over the years. I learned through long experience that the story they tell me at first sitting is not the whole story. (00:14:33)
That actually the story is way stranger than what they just told me. And I also know the second or third version they give me is not. It just gets weirder and weirder. And as I said in interviews, it actually never makes sense. So I just find that intellectually delicious, frankly, but also humbling. And so I think that's a real thing I've taken away from all of this. (00:15:05)
I'm not sure we'll ever understand it, and I'm not even sure we're capable of understanding. I suspect we're not. Stranger than we can suppose.
動画(41:37)
Jeff Kripal Discusses Anomalous Archives with SMiles Lewis
動画概要欄
Jan 1, 2021 Jeff Kripal Discusses Anomalous Archives with SMiles Lewis as part of the Anomaly Archives' Streamathon-2020 emergency fundraiser series.
コメント 1
Jeff Kripal は UFO/abduction 体験者の証言を詳しく聞けば聞くほど、より不可解になるとし、その典型例として「Joe Simonton の UFO 遭遇事件」を別のインタビューで挙げていた。
その「Joe Simonton の UFO 遭遇事件」については下の過去記事で取り上げた。
・ 1961年に起きた有名な Joe Simonton の UFO 遭遇事件を振り返って、この事件の「奇妙で不合理で馬鹿げている」測面に注目する。(この事件がつくり話や捏造だという類の主張ではない)
・UFO やアブダクション、異星人の現象を調べると、この事件のような「奇妙で不合理で馬鹿げている」点がかなり共通して見られる。さらに目撃事例ごとにUFO の外観、異星人の姿、行動様式がバラバラであまりに共通点が少なすぎる。
・物的証拠(着陸痕跡、撮影記録、レーダー反応)がある事例や、複数の信頼できる目撃者がいる事例もあるから、幻覚や夢、捏造だとも言いがたい。
・これらを統一的に説明するものとして「精神-物質歪曲仮説」 (the Distortion theory) (訳注:訳語はいいかげんw)をソースブログでは紹介している。
... ... ...
・この事件について Joseph Allen Hynek 博士は Robert Friend 少佐に「目撃者は嘘は言っていないが、それは朝食を用意している間に見た明晰夢だろう」と述べたという。
・私(ソースブログの著者:Jose Antonio Caravaca) は Hynek の「ある種の夢の体験だ」という説に一部、同意する。
・Simonton は物質的で、現実で、触れ実体のあるもののように見えるモノに、確かに遭遇した。そのモノは(我々には未知の)異次元の知性体が Simonton の心に働きかけることで生じているのだろう。
・この事件には Simonton の心的内容が反映しており、それがこの UFO にまつわる「奇妙で不合理で馬鹿げている」要素を構成している。たとえば UFO の内部にグリルがあって搭乗員がクッキーを作っていたり、水を欲しがったりする点だ。
・このような「奇妙で不合理で馬鹿げている」要素は、 Simonton の心と「未知の知性体」の結びつきが生み出した歪曲作用によるものに違いない。
・普通の夢は、説明不能で、馬鹿げていて、理解不能な要素を含んでいる。まして、目撃者の無意識と「人類とは違った知性体の心」の結合が、随意に物体を創りだしたらどうなるか、想像するにあまりある。
・この私の仮説は、未知の知性体からの影響をうけた目撃者の無意識が、共同創造者となって異常な現象(超常現象、UFO、未知動物など)を、気まぐれのように、創り出しているというものだ。
・これらの「奇妙で不合理で馬鹿げた」出来事は歪曲作用によるものだが、その歪曲作用自体は目撃者と未知の知性体の間の次元を超えたコミュニケーションの効果によって生じるのだろう。
ref: UFO 現象を統一的に説明する精神-物質歪曲仮説(全体+訂正) (2016-10-13)
コメント 2
上で引用した Jose Antonio Caravaca の「精神-物質歪曲仮説」 (the Distortion theory) や、 Jacques Vallee の「未知の知性体がさまざまな外見を装って古代から人間の意識に介入している」という仮説を、私は UFO 現象を説明する最も優れた仮説だとみなしていた、去年のはじめまでは。去年中頃、UFO を扱った Blog 開設 10年を期に UFO 現象をいったんゼロから見直しすることにした。その結果、UFO 現象や宗教的神秘体験の中核部分は「意識障害」で説明できるという結論に至った。それにより、Jacques Vallee や Jose Antonio Caravaca の仮説を完全に放棄することとなった。
Jacques Vallee や Jose Antonio Caravaca の仮説は
・物的証拠(着陸痕跡、撮影記録、レーダー反応)がある事例や、複数の信頼できる目撃者がいる事例もあるから、幻覚や夢、捏造だとも言いがたい。
という点に惑わされている。これらの物的証拠の大半は orb などの自然現象で説明ができる。orb は 地表で着陸痕跡を生じうるし、写真にもレーダーにも写る。
残された「複数の目撃者の事例」を説明するために私は共鳴作用という仮説を採用した。
まだまだ細部で謎が幾つも残っているが UFO 現象の謎の中核はこれで説明しうると思っている、今のところは。
(2022-07-04 end)
(2024-07-28 begin)
前置き
Jeff Kripal が
私たちはそれを理解できるとは思えませんし、理解できる能力があるかどうかもわかりません。 おそらく、理解できないでしょう。 私たちが想像できる以上に奇妙なことです。
と「お手上げ」状態を告白し、Jacques Vallee や Jose Antonio Caravaca が
- 未知の知的存在による(人間には「奇妙で不合理で馬鹿げている」ようにしか見えない)介入を提唱
しているのには、理由がある。彼らは無自覚のうちに暗黙の大前提を置いている。その大前提とは
- 大前提:それらの不可解な体験や現象を証言した 体験者/目撃者 の意識はその体験の間、一貫して正常だった
というもの。その大前提に立っている限り、
私たちはそれを理解できるとは思えませんし、理解できる能力があるかどうかもわかりません。おそらく、理解できないでしょう。
という見通しから逃れるすべはない。
先の大前提に立っているから、John Mack も
Ralph Blumenthal : John Mack は UFO/abduction 現象はリアルだと判断したが、後にリアルの再定義が必要だと考えた。 (2022-10-11)
と主張するに至った。
私はその暗黙の大前提を破棄する。破棄すべきことを示唆する夥しい状況証拠が揃っている。たとえば…
Paul Sinclair の証言: Bigfoot に遭遇。遭遇の最中は思考プロセスが正常ではなかった。遭遇終了後に異常な体験だったと気づいた。 (2022-05-28)
❑ John E. Mack : abduction 中の abductee の意識状態は夢見とも日常意識とも異なる。別の現実世界に至ったようなものだ (2023-10-05)
❑ Karla Turner : abduction 直前、最中の意識状態の変化を証言 http://news21c.blog.fc2.com/blog-entry-21422.html
❑ Steve Mera 自身の体験 : 3年前、伝説のバンシー(女の死霊)が飛来 → 間近で対面 → 直後の1~2分間、通常の思考ができなかった (+差替、追加) (2023-09-21)
Missing-411 : 行方不明者が消える直前に電話で現在地がわからないと。 (2020-04-06)
Steve Stockton 自身の体験: 山中で、なぜか見知らぬ場所にいた。 (2021-12-05)
David Paulides : 何千回も通った自分の所有地で突然、前後不覚になって迷った事例 (2022-02-10)
abduction を体験中の人間は意識が正常ではない → その証拠 (2022-04-11)
Tracey Dolan の体験談 : この世界と僅かに異なった別世界からやってきた男と遭遇 → 対話 → 後にあり得ない状況で再会 (途中3) (2022-09-23)
(2024-07-28 end)