謎の影響力:orb と亡霊と通力
前置き
最近の過去記事で
- 超能力者と ヒッチハイカー現象/ポルターガイスト現象
の奇妙な関係について取り上げた1。
Uri Geller や Ingo Swann, Ted Owens(PK man) のような超能力者は様々な ポルターガイスト現象や ESP 現象を引き起こせると言われてきた。
逆に、
- 行者/霊能者といったタイプの超能力者は、
- 「頻発するヒッチハイカー現象/ポルターガイスト現象」を抑制できる
という具体例を見かけたので記録しておく。
引用と出典
さらに、明治三十七年(一九〇四)、弁栄が千葉県の小林村(現在の印西市小林)に巡錫した時のこととして、田中木叉(一八八四ー一九七四)『日本の光 弁栄上人伝』に次のようにある。
布鎌の隣村小林に一婦人ありて、川べりに洗ひもの中過(ちゆうあやま)り落ちて溺死したところ、雨の夜など青い火玉が出るといつて村民恐(おそれ)をなし、上人に請ふて川施餓鬼(かはせがき)を修した。
上人法要央ばに、空中を指し「今亡霊(まうれい)が得脱(とくだつ)した」と言はれた。それから諄朴な村民火の玉を見るものなし。
(田中木叉[1936:276])
出家者/在家者が亡者に呪文を唱えて亡者を悪趣から善趣へ転生させることは、現実においては、誰もができることであるとは限らない。むしろ、現実において、そのようなことができたと伝えられているのは絶大な悟り体験者である聖者であることが多いのである。
大竹晋、『悟りと葬式:弔いはなぜ仏教になったか』2、筑摩選書、筑摩書房、2023-04-15、 151ページ
コメント
ある種の行者/霊能者といったタイプの超能力者は、
- 「頻発するヒッチハイカー現象/ポルターガイスト現象」を抑制
する(彼ら自身も説明し難い)コツを心得ているゆえに、除霊や浄霊能力があると見なされてきたのだろう。
彼らは、
- ヒッチハイカー現象/ポルターガイスト現象を抑制
するだけではなく、意図的に
- ヒッチハイカー現象/ポルターガイスト現象を誘発
することもある程度までは可能で、それが通力や行力、法力などと見なされてきたのだろう。
この機序を解明することが、UFO やオカルトに纏わる奇妙な現象の完全な謎解きにも繋がるような気がする。
(2024-10-20)
Footnotes
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下の過去記事。
1. Brent Raynes:「UFO/ET/ESP 体験者の脳の特徴」; Uri Geller が関係者に及ぼす未知の影響力
2. Brent Raynes : Uri Geller の能力を調査した海軍の科学者が一日だけ心的映像の送受信能力を保有 (差替)
3. Brent Raynes : Uri Geller にインタビュー → 放送塔の倒壊を複数のインタビュー関係者が目撃 → 倒壊は無かったと判明 (差替) ↩ -
この大竹の本は、葬式仏教を開き直って正当化しようと試みた
鈴木隆泰、『葬式仏教正当論:仏典で実証する』、興山舎、2013
に対する仏教専門学者からの徹底的な論破にもなっている。
ただ、この大竹の本の中では鈴木隆泰の主張に言及もせず、参考文献に列挙することすらしていないようなので、大竹は鈴木の主張をまともな論考と見なしていないようにも見受ける。私も以前、鈴木の本をパラパラと読んで呆れた記憶がある。
なお、興山舎は寺の運営・経営の実務を扱った雑誌、『月刊住職』の出版元。最新刊の内容の一例を挙げると「宗費滞納者の懲戒/寺院紛争の解決か瓦解か/寺院建築高騰の実際」。 ↩