SMiles Lewis のヨタ話:夢や幻覚薬物は脳のフィルター機能を解除するから、日常的知覚を超えた真の実在の世界を体験できるのだ
前置き
SMiles Lewis が彼の podcast(=インターネット・ラジオ番組)の中でタイトルの趣旨の主張をしている。
SMiles Lewis は Ken Wilber や Donald Hoffman の主張を真に受けた上で、それを敷衍し、夢や幻覚薬物、さらには「異星人によって人間に遺伝子レベルで行われたとされる増強」などによって
私たちの意識状態を変調させ、より拡大させたことで、帯域幅が広がり、平均的な人間には知覚できない要素を知覚できるようになったのだ。
と語っている。
コメント
Ken Wilber の著作を一読しただけで、彼が並外れて博識であり、理知的で、構想力に優れ、なおかつ人間的にも誠実なことが誰にも明瞭に読み取れる。実際、自他ともに賢いと見なされている人々も Ken Wilber にカブれ、彼の理論や思想を鵜呑みにしてきた。それゆえ、SMiles Lewis が Ken Wilber にカブれるのは、まぁ無理もない。
だが、Donald Hoffman の内容が薄っぺらで破綻した論旨展開 を真に受けるようでは SMiles Lewis の真偽判別能力もかなりユルい。Ken Wilber がアイガー北壁だとすれば、Donald Hoffman は老婆も散歩できる なだらかな丘でしかない。
「脳=フィルター」説の誤謬
精神世界では「脳=フィルター」説がはびこっているが、少し考えれば破綻していることが分かる筈。
その説明を書き始めたら予想外に長くなったので下の別記事として分けた。
Whisper AI(large-v2 model) + DeepL
さて、私たちが強硬な区別を設定する場所の別の例は、睡眠と覚醒状態の間である。 眠っているとき、会ったこともない人の夢を見るかもしれない。 ある種の異星人の夢を見て、目が覚めて、うわあ、何て夢なんだと言うかもしれない。 夢の中で出会ったエイリアンのような生き物が、何らかの形で物理的な現実に現れるとは、私たちはほとんど思っていない。夢の世界は基本的に、私たちが睡眠を通して自分を回復させようとしている間の、脳内の神経化学的な活動の仕組みに過ぎないと思い込んでいるからだ。 (00:19:38)