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「絹の僧衣」という戒律違反の塊

· 11 min read

前置き

寺の住職に求められる行事作法を調べていたら、これ(=絹の僧衣)を発見し、驚いた。

素絹(そけん)は天台宗や真言宗などで使用される元々は国家的な祭祀などで参内するときに着用されていた「清浄の衣」とされる法衣です。

元々は平安時代に創案され、元来は官衣として使用されてきた衣装ですが、現代においては、天台宗と古義系真言宗では常用の衣として着用されており、新義系真言宗では慶事の場面や会奉行役の僧侶が着用しています。

ref: 素絹(そけん)と宗派による違い – 直七法衣店|法衣袈裟コンシェルジュに相談ください https://naoshichi-kyoto.com/blogs/houi-kesa-1/%E7%B4%A0%E7%B5%B9-%E3%81%9D%E3%81%91%E3%82%93-%E3%81%A8%E5%AE%97%E6%B4%BE%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8A%E9%81%95%E3%81%84

確認

Me: 「素絹(そけん)という特定の法衣」はもしかして絹製?

Perplexity

はい、素絹(そけん)は絹製の法衣です。素絹は天台宗や真言宗で使用される伝統的な法衣で、その名前の通り絹で作られています[1]。

素絹の特徴:

  1. 材質:絹100%

  2. 用途:

    • 元々は国家的な祭祀や参内時に着用する「清浄の衣」
    • 現代では天台宗と古義系真言宗では常用の衣
    • 新義系真言宗では慶事や会奉行役の僧侶が着用
  3. 歴史:

    • 平安時代に創案
    • 元来は官衣として使用
  4. 形状:

    • 長素絹:古い形式で、現代のものより1.5倍ほど長い
    • 切素絹・半素絹:現代的な形式で、裾を切り詰めたもの
  5. 宗派による違い:

    • 天台宗:堅めの生地を好む
    • 真言宗(新義系):柔らかめの生地を好む
    • 真言宗(古義系):柔らかめの生地に加え、宗紋入りや柄物を使用することもある
  6. 色:僧侶の階級(僧階)によって色が定められている

重大な戒律違反

糞掃衣の由来がどうのとか、「僧の衣は華美にならぬよう、布地を切断して価値を落としてから田の字に縫い合わせよ」(釈尊の教え)は、この際、ひとまず置くとして…。

いくら「コスプレ僧」(*1)だからといって、「蚕を熱湯で茹でて殺して作る」絹の衣を「清浄の衣」とし、それを平然として身につけるとは、呆れたものだ。綿の布で十分に用は足りるだろうに。

袈裟の色を区別して地位を誇示しているような宗団のボス猿連中が仕切っているような業界だから、感覚が麻痺して誰もこのザマに何とも思わないらしい。

とはいえ、妻帯がアタリマエ、無戒律を誇る日本仏教業界だもの「何でもあり」なので、いまさら「絹の僧衣」ごときで驚く私の方が、純朴過ぎるのか。

(*1)

坊主…

アレは僧ではない。(釈尊などが定めた戒律を捨て去った)俗人が僧の真似事やコスプレをして生計を立てているだけ。

ref: "Kantara - Varaha Roopam" の異様な儀礼映像と耳に残る独特の音楽(変換) (2024-10-26)

おまけ

「絹の僧衣」は戒律違反の塊だが、価格もイカれているのがある。

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真言宗二十五条衣 ゴールデンムガ 黄金絹 限定 真言宗二十五条衣 黄金絹(ゴールデンムガ) 限定1領

最高級の絹糸「ゴールデンムガ」 インド・アッサム地方のみで採れる天然繭(ムガ蚕)はまさに自然からの貴重な贈り物。 採取できる量は非常に少なく、この繭から糸を丹念に手で紡ぎ、熟練された技によって手織りされると黄金色の輝きを持つ素晴らしい素材になります。  

まさに最高クラスの二十五条衣です 他には無い最高絹糸と日本の袈裟師がコラボレーションした幻の1品を是非 縫い目も細かくまさに後世に残る品物です。

ref: 真言宗二十五条衣 ゴールデンムガ 黄金絹 限定 - 法衣や袈裟のご購入は【京一心法衣店】オーダーメイドも承ります。 https://kyo-1.com/?pid=90506831

fact check

▼展開

Me:

インドの当時の宗教者はさすがに絹製の布を避けたでしょうね?なにせ、虫すら殺さぬのが彼らの重要な戒律ですから、蚕を熱湯で茹でて殺して作る絹の服はご法度でしたよね?

ChatGPT-4o

その通りです。インドの宗教者、特にジャイナ教徒や仏教僧の中には、絹の使用を避けることが一般的でした。理由として、絹を生産する過程で蚕が熱湯で茹でられて殺されるため、それが非暴力(アヒンサー)の戒律に反するからです。

宗教者と絹に関する具体的な事情

  1. ジャイナ教:
    ジャイナ教は「非暴力(アヒンサー)」を最も重要な倫理原則としています。蚕の命を奪うことで作られる絹は、明らかにこの戒律に反するため、ジャイナ教徒は絹を避け、代わりに綿や麻などの植物性の布を選びました。特に敬虔なジャイナ教徒は、自分の歩行中に虫を踏まないように気をつけたり、飲み水を濾して小さな生物を守るほど厳格です。このような背景から、絹の使用は禁忌とされていました。

  2. 仏教:
    仏教でも非暴力は重要な戒律ですが、ジャイナ教ほど厳格ではありませんでした。しかし、一部の仏教徒、とりわけ修行僧たちは、絹の使用を避ける傾向がありました。特に、仏教僧が着用する袈裟(けさ)は、端切れ布や捨てられた布を縫い合わせて作るという伝統があったため、絹のような贅沢品はそもそも戒律上ふさわしくないとされました。

  3. ヒンドゥー教:
    ヒンドゥー教では、絹の使用に関する態度は宗派や階層によって異なります。非暴力を重んじる宗派では絹を避ける傾向があったものの、バラモン階級や王族では、儀式や特別な場面で絹を使用することがありました。これは宗教的な贅沢品や権威の象徴としての役割を担っていたためです。

代替品

絹を避けた宗教者たちは、次のような代替素材を好みました。

  • 綿: インドでは古くから綿織物が発展しており、軽くて通気性が良いため、修行僧や宗教者たちの服に適していました。
  • : 丈夫で環境負荷が少なく、絹の代替として使用されました。

現代における影響

現在でも、ジャイナ教徒を中心に「アヒンサーシルク」(非暴力絹)という製品が存在します。これは蚕を殺さず、自然に繭から出た後の絹糸を使用して作られたものです。この方法は伝統的な絹よりもコストが高いですが、倫理的な理由から支持を得ています。

まとめ

インドの宗教者たちは、絹の生産過程が非暴力の戒律に反するため、歴史的にもその使用を避けてきました。特にジャイナ教や仏教の修行者は、綿や麻を選び、戒律を守ることを重視しました。この文化は、宗教的倫理観が日常生活に深く影響を与えていた一例と言えるでしょう。

(2024-11-30)